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ブラジル文学に登場する日系人像を探る2=ゼリア・ガタイの優しい視線=『Casa do Rio Vermelho』の「ぶらじる丸」=中田みちよ

 ジョルジ・アマードについて最近調べなおしたことがありました。そのときに、アマードを語るなら伴侶であるゼリア・ガタイ(Zelia Gattai、1916―2008)も知らなきゃと、はじめてゼリアの本を読みました。まあ、彼女は日本風にいうなら随筆家です。それから写真家。

ブラジル文学に登場する日系人像を探る2=ゼリア・ガタイの優しい視線=『Casa do Rio Vermelho』の「ぶらじる丸」=中田みちよ=第3回

ニッケイ新聞 2012年10月9日付け  ただひとつ引っかかることがあります。前述したように私は「ぶらじる丸」を検索したのですが、戦前には「ぶらじる丸」が存在しないのです。ですから、戦前には「ぶらじる丸」が航海するのは不可能。考えあぐねるうちにこの作品は創作であることに気づきました。日本移民というフィールドバックはありますが、あ ...

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ブラジル文学に登場する日系人像を探る2=ゼリア・ガタイの優しい視線=『Casa do Rio Vermelho』の「ぶらじる丸」=中田みちよ=第2回&

ニッケイ新聞 2012年10月5日付け  「一等客との会話よりも面白かったのは、下方の日本人の子どもたちとの交流だった。敏捷そのもので・・・ジョルジは毎日のように子どもたちを招待してはピクニックをやった。売店でコーラやサンドイッチや菓子、飴玉などを買って、下の甲板に子どもたちを集める。プールのある一等デッキには立ち入り禁止なのだ ...

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ブラジル文学に登場する日系人像を探る2=ゼリア・ガタイの優しい視線=『Casa do Rio Vermelho』の「ぶらじる丸」=中田みちよ=第1回

ニッケイ新聞 2012年10月4日付け  ジョルジ・アマードについて最近調べなおしたことがありました。そのときに、アマードを語るなら伴侶であるゼリア・ガタイ(Zelia Gattai、1916—2008)も知らなきゃと、はじめてゼリアの本を読みました。まあ、彼女は日本風にいうなら随筆家です。それから写真家。  何年か前に買った『 ...

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