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第2の子供移民~その夢と現実=日伯教育矛盾の狭間で

 あと2年で、デカセギ開始年といわれる1985年から30年が経とうとしている。金融危機以来の4年で約10万人のデカセギが帰伯した。戦後移民5万人の2倍に匹敵するこの〃民族大移動〃は「第2の戦後移民」ともいえる出来事だ。しかも、この30年間に日本で育ち人格形成した世代は2、3割以上を占めるともいわれ、年々その割合を増しており、「第2の子供移民」ともいえる層を形成している。彼らは訪日就労ブームの申し子のような世代だ。「デカセギは是か否か」――20数年前に邦字紙を騒がせたそのような問いかけの結果が、いま当地に次々と舞い戻っている。どこに居場所を作り、何をして生活していくのか。帰国数年の率直な声を11回にわたり連載する。(酒井大二郎記者)

第2の子供移民〜その夢と現実=日伯教育矛盾の狭間で=第1回=3歳で訪日、母親と再会=義務教育はわずか2カ月

ニッケイ新聞 2013年1月10日付け  あと2年で、デカセギ開始年といわれる1985年から30年が経とうとしている。金融危機以来の4年で約10万人のデカセギが帰伯した。戦後移民5万人の2倍に匹敵するこの〃民族大移動〃は「第2の戦後移民」ともいえる出来事だ。しかも、この30年間に日本で育ち人格形成した世代は2、3割以上を占めると ...

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