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2017年

県連故郷巡り=ブラジル/ポルトガル/日本=不思議な〃三角関係〃=第7回=ヴァスコ、旅立ちの地

「ベレンの塔」の前で記念写真を撮る一行

 ポルトガル3日目、9月19日の午前、大航海時代に世界へ船出した出発点、テージョ川沿いにあるリスボン市内のベレン地区へ向かった。  インド航路を発見したヴァスコ・ダ・ガマは1497年にここを旅立ち、ブラジルに1500年に到着したペドロ・アルヴァレス・カブラルも前年にここから船出した。大航海時代の港湾地区だ。  最初に見た「ベレン ...

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わが移民人生=おしどり来寿を迎えて=(81)=山城 勇

 15歳の山戸少年は笠戸丸移民の構成家族の一員として単身ブラジルに乗り込んできた。  山戸はブラジルで5年間働き、沢山のお金を儲けて沖縄に帰国する計画でした。    1908年4月28日、祖父や叔父、従弟たちと感動的な別れを告げ不安の中にも希望に燃えて神戸港を笠戸丸で出発した。    移民者165家族781名 ...

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県連故郷巡り=ブラジル/ポルトガル/日本=不思議な〃三角関係〃=第6回=葡国系ブラジル人が3国交流推進

ネルソンさん(左)から県連幹部や下本八郎元聖州議に記念のプレートが渡された

 日ポ交流イベント「O Japao e o Mundo Ocidntal」(西洋世界と日本)の主催団体「文化国際センター(CIC)」の代表、ネルソン・ファリア・デ・オリベイラさん(59)は、リスボン在住のポルトガル系ブラジル人だ。約140人が現地企業家らと会食しながら音楽などを楽しんだ。  「この交流事業は2002年に始まり、今 ...

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県連故郷巡り=ブラジル/ポルトガル/日本=不思議な〃三角関係〃=第5回=「ブラジルのふるさと」へ

 ポルトガルは欧州大陸とアフリカ大陸の境に位置する。イベリア半島南端とモロッコの北端のジブラルタル海峡の幅は、一番狭いところでわずか14キロしかない。  もともとはローマ帝国の辺境の地だったが、アフリカのウマイヤ朝イスラム遠征軍に征服され、8世紀からの400年間もアラブ世界の一角を成した。キリスト教世界を取り戻すための戦争「レコ ...

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県連故郷巡り=ブラジル/ポルトガル/日本=不思議な〃三角関係〃=第4回=アラブ世界との歴史的な接点

アルファマの狭い街路をいく故郷巡り一行

 よく探してみたら、ポルトガル国内に日本人奴隷がいたことを示す記述を見つけた。    ポルトガル人宣教師は、同胞商人による日本人奴隷売買をひどく嫌がって本国に取締りを要請し、1570年9月20日にドン・セバスチャン王は禁止令を出したが、効き目はなかった。  それに関して中隅さんの『入門』165頁)には、「この現象を嘆い ...

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県連故郷巡り=ブラジル/ポルトガル/日本=不思議な〃三角関係〃=第3回=日本人奴隷も陸揚げされた港か

19世紀末までにポルトガル帝国が領有した経験を持つ領域(By The Ogre at English Wikipedia / [Public domain or Copyrighted free use], via Wikimedia Commons)

 主要河川のテージョ川が国の中央を東西に横切って流れている。大西洋から5キロさかのぼったあたりがリスボンのセントロ地区で、大航海時代の港だった。今は「コメルシオ広場(プラッサ・コメルシオ)」と呼ばれる川沿いの広場だ。  カルラさんは一行を案内し、「ここに外洋船が乗り付けてアジアやアフリカから持ってきたピメンタ(胡椒)、クラーボ、 ...

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県連故郷巡り ブラジル/ポルトガル/日本=不思議な〃三角関係〃=第2回=世界から観光客増えるリスボン

一行に指さしてガイドするカルラさん

 リスボン生まれで25年間もガイドの仕事をするというカルラさん。セントロ地区の旧市街に一行を案内し、歴史的な建物の説明をし始めた。  日本人観光客が多いかと聞くと、「ほとんど毎日、日本人観光客のガイドをするわ。東京や大阪の人が多く、皆とても秩序だっていて感心する。期間が短いからだいたい見るものは同じ。ワインを飲んでバカリャウ(タ ...

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県連故郷巡り ブラジル/ポルトガル/日本=不思議な〃三角関係〃=第1回=町の角々で歴史つながる

ナポレオンを追放したことを顕彰した独立記念塔

 県連故郷巡りスペシャル「ブラジル・ポルトガル・日本友好の旅」が9月17日から22日までHISブラジル・ツーリズモによって催行され、52人が参加した。山田康夫県連会長は「このツアーは通常、移民の故郷である地方の移住地を回るが、今回は特別版としてポルトガルに決めました。移民の故郷ではありませんが、ブラジルの故郷です」と説明した。西 ...

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中南米日系社会との連携に関する有識者懇談会報告書=どうなるの?! 日本との絆=コロニア必読の重要な方針=(10)

日本の公立小学校に通う日系子弟たち

《カ》日本語・日本文化発信事業における連携のための施策  日本語教育については、継承言語教育に加えて、非日系人も含め外国語としての日本語教育のニーズの高まりが見られ、また、日系社会に限らず、中南米社会全体において日本文化への関心が増大している。  かかる状況の中、海外移住審議会の従前の意見も踏まえ、デジタル時代への対応に留意しつ ...

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中南米日系社会との連携に関する有識者懇談会報告書=どうなるの?! 日本との絆=コロニア必読の重要な方針=(9)

より綿密な連携が期待されるJICA横浜海外移住資料館

《エ》JICAによる連携のための施策  (ア)次世代人材育成、大学院レベルの留学プログラム、日系研修等の人材育成事業、日系社会との共生のためのボランティア事業や日本の若い世代の日系社会訪問・交流事業等のJICAの中南米日系社会向け事業は、各プログラムの対象及び内容を日系社会の進展を念頭において見直した上で拡充を検討すべきである。 ...

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