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現地発 テレジーニャ教授の「クイアバ、ここがお薦め!」

Terezinha Fernandes Martins de SouzaTerezinha Fernandes Martins de Souza
マット・グロッソ連邦大学教員。教育学とコミュニケーション学を専門とする。日伯政府が協力して行った在日ブラジル人のための教員養成通信講座のプロジェクトの一員として2010年と2012年に訪日した。

 マット・グロッソ州都クイアバは、この地の植物生態の特徴から「緑の街」として知られ、ブラジルの3つの異なる生態系(パンタナル、セラード、アマゾニア)を擁し、大陸の中心に位置しているため、南米の心臓の異名をもつ。街はかつての鉱石探査に起源し、295年の歴史があり、人口約60万人の街。

 W杯の試合会場で、43,600人収容するアレナ・パンタナールは、4試合を予定しており、“この光が私を照らすように(この地の方言で”本当に“の意)、人情溢れるクイアバ人は、街を訪れる観光客を迎えられるよう、腕を広げて、準備して待っています。

 クイアバ人は、“você”(あなた)のことをまだ知らないうちから、“abanando mão”(あいさつして)、”atarracá”(アブラッソ・抱擁)しようとします。それは、クイアバ人の客を迎え、もてなす喜びを表すので、嫌じゃなければ“de jápa”(タダ)なので、握手やアブラッソで応えてください。自然で飾らない素朴な地元の人たち、場所は”bom demás”(最高)です!(※アルファベットは、あえてポルトガル語方言のまま)

 この地域の最大の特徴は蒸し暑さですが、その代わり美しい数々の川や滝が、この地を”espiá”(知るの・探検)に誘います。ブラジル有数の高原のひとつギマラインス高原国立公園には、キャニオン(峡谷)、美しい景色、滝、湖、古い史跡などがあるし、バイシャーダ・クイアバーナからパンタナール・マットグロッセンセにかけてポコネーやバロン・デ・メルガソなどの街、または、州の中西部のポルト・ジョフレは、その動物相、植物相の豊かさが魅力です。それぞれに“lonjura”(距離がある)けれど、訪ねる価値のある場所です。

地元料理
朝:“Quebra Torto” 労働者が力をつけて1日を始めるために採る朝食のこと
ガラナ粉からはじまり、濃いコーヒーとチーズコロッケを含む、しっかりとした内容。

昼食の定番
・ フェイジョン・エンパモナード(マンヂオカ粉で濃くしたフェイジョン)
・ アホス・マリア・イザベウ(干し肉とご飯の組み合わせ)
・ バナナのファロッファ
・ ピンタード(淡水魚の種類)のスープ粥
・ ピンタードのフライ・串焼き、パクー(淡水魚の種類)
・ ペラプタンガ(淡水魚の種類)の鉄板焼きなど
・ パソカ・デ・ピロン(マンヂオカ粉やトウモロコシなどを臼で挽いて混ぜたもの)
・ 青バナナとカルネ・デ・ソルなど

おすすめの甘味
・フフンドゥ:パパイヤとサトウキビでできた一品
・ドッセ・デ・カジュー:カシューの果実でできた甘い煮込み。そのほか、マンゴー、オレンジの皮、ゴイアバ、いちじくなどさまざまなドッセが。
・ピシェー:トーストしたトウモロコシ、砂糖、シナモンを混ぜ合わせたもの
・タマリンド、セリグエラ、カジャー、カランボーラ、マンゴー、カジューなどの果物ジュースを知らずに“xispá”(帰ら)ないでくださいネ!

クイアバの街の散策
 クイアバじゃ、たくさん遊びに行く場所があるので誰も“jururu”(悲し)むことはありません。歴史が好きなら、市内の歴史地区があるし、歴史博物館、自然・人類学博物館、先住民インディオに関する資料が集められるホンドン博物館、岩石博物館、旧貯水タンク博物館、などとさまざまな見所がある。メトロポリタン教会、サン・ゴンサロ教会、ボン・デスパッショ教会、ロザリオ教会、アウシリアドーラ教会などの教会。カーザ・ド・アルテゾンでは、この地特有の陶器や、マット・グロッソでしか作られていない刺繍のハンモックなど民芸品が見つかります。Sesc Arsenalでは、毎週木曜日に“Bolicho”と呼ばれるマーケットが開かれ、民芸品のほかに、地元の屋台料理も楽しめます。

街の食事処
 街には、3つの大きなショッピングセンターがあって、シュラスコやフェイジョアーダなどのブラジル料理はもちろん、良質な多国籍料理のレストランもある。でも、先住民族やアフリカ大陸、スペイン、ポルトガルなどの他地域の影響を受けた地元料理を”na xinxa” (ちゃんと)食べてみたいという人は、パサージェン・ダ・コンセイソン、コムニダージ・サン・ゴンサロ・ベイラ・リオなどの淡水魚が食べられるところに行ってみてください。レストランは、ペイシャリア・トラジシオナル、レリス・ペイシャリア、ペイシャリア・ダ・ヴォヴォなどがおすすめです。

 クイアバのナイトライフでパーティー“festá”を楽しみたい人は、Av. do CPAという通り沿いに行けば、夜通し“varar”(いられる・過ごせる)バーがあって、なかでもプラッサ・ポプラールというのは有名店のひとつ。

 クイアバ滞在する人は、美しい先住民(多種な)に祖先をもつ人々に出会い、川辺に暮す人々の生活文化を知り、かつて奴隷たちの隠れ家だったキロンボの歴史を知り、クルル・シリリ・ハスケアドのリズムで円になって踊り、パクー(淡水魚)の頭を食べて、いろんな体験をして帰るけど、クイアバ人になってまた戻ってきちゃうのです!
 ブラジル一“アツい”街へようこそ!

 

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