アレーナ・ダス・ドゥーナス (Foto: Danilo Borges/ Portal da Copa)
Foto: Danilo Borges/ Portal da Copa

ナタル

ニッケイ新聞 2014年5月16日

【試合開催日(全て6月、時間は現地時間)】
■13日午後1時、メキシコ対カメルーン■16日午後7時、ガーナ対アメリカ■19日午後7時、日本対ギリシャ■24日午後1時、イタリア対ウルグァイ。

 〃太陽の町〃ナタル。美しい海岸と海産物が魅力で、特に美味しいエビが食べられることで有名だ。観光省によれば、ナタル市はW杯開催に当たって約2千万レアル(9億円余り)を投資した。観光客、特に外国人に向けた移動式情報センターを4つ設置し、それらが主要な観光スポットを回るという。
 しかし、そんなナタルに今から宿を取るのは簡単ではないようだ。全国の25のホテルチェーンが加盟するFOHBによれば、現在において市内の全ベッド数の85%が予約で埋まり、しかも大会期間中の平均宿泊料金は37%上がったとか。
 さて、そんな状況の中でもナタルに滞在できそうな人にお勧めの3日間のモデルコースを考えてみた。(5月13日付エスタード紙などより)

 

■1日目

 日照時間が長く、日差しの強い町で知られるナタル。日焼け止めは何度も塗り直すこと、サングラスと帽子は必須アイテムだ。
 まずは、市で最も有名なビーチ「ポンタ・ネグラ」(Ponta Negra)海岸に繰り出してみよう。美しく延びる海岸線は4キロにも及び、一つの湾を形成しているようだ。最南端には「モーロ・ド・カレッカ」(Morro do Careca)という有名な砂丘もある。
 観光客に限らず地元民もたくさん集う場所で、のんびり散歩や美味しい食べ物を堪能したいところ。市の南部と東部を結ぶ約10キロの海岸道路「Via Costeira」にはホテルが立ち並んでおり、オーシャンビューの部屋で贅沢な気分が味わえそうだ。
 ポンタ・ネグラの次は市から出て北に25キロのところにある、有名な「ジェニパブ(Genipabu)」に行ってみよう。美しい海岸と砂丘を擁する、自然あふれるエコロジカルパークで、らくだに乗ってみたり、バギーカーを1日借りてみたりしてゆっくり散策してみたい。
 「Marazul」という会社が一人100レアルで、バギーカーに乗って回るツアーを行っている(1日7時間)ので、ぜひチェックしてみたい。(http://www.passeiodebuggy.com.br/)。
 公園内にはピタングィ、ジャクマと呼ばれる池があり、そこでは水浴びができるほか、カヤックなど色々なアトラクションが楽しめる。
 ビーチ好きな人は、さらに市内から85キロのティバウ・ド・ソル市にある有名な海岸「プライア・ダ・ピパ」(Praia da Pipa)にも足を伸ばしてみるといいかも。
 夜はナタルに戻り、高所得層が住む地区ペトロポリスに行ってみるか、もしくは有名レストラン「Farofa d agua」(住所=Av. Praia da Ponte Negra, 8952、HP=www.farofadagua.com.br/conheca-nos.php)に行ってみるのもお勧め。北東部の料理が味わえるが、中でもカルネ・デ・ソル(干し肉、Carne de Sol)は名物なので、一度賞味してみたい。

■2日目

 ナタルの町の起源を知るには、「へイス・マーゴス要塞」(Fortaleza dos Reis Magos)を訪れるといいかもしれない。市が創設された1599年に造られた、町の歴史の始まりとなったともいえる要塞で、昨年から国立歴史美術遺産院(IPHAN)が管理している。リオ・グランデ・ド・ノルテ州で最も古い建造物でもあり、ブラジル国内からこれまで6万2千人が訪れた。
 上から見たら星型になっているのが面白いこの要塞は、植民地時代、外部からの攻撃に備える目的でポルトガル人によって造られたもので、ナタルの海岸沿いにあった岩礁を利用して造成された。
 現在は当時使われていた大砲や井戸などが保存され、展示されており、ガイドから説明を聞くこともできる。入場料は3レアルで、Praia do Forteと呼ばれる海岸にある。
 午後からは、市の歴史地区にあるナタル文化センター(HP=www.centrodeturismodenatal.com.br/site/)に足を運んでみよう。19世紀に造られたコロニアル風の建物で、現在はミュージアム、レストランなどが入った文化施設となっており、この地方の文化を肌で感じられるだろう。

■3日目

 ナタルには、ギネスブックで認められた世界最大のカシューナッツの木がある。ナタル大都市圏パルナミリン市にあるピランジー海岸(Praia de Pirangi)に生えているもので、1日300人以上が訪れるという観光スポットになっている。
 それも8500平米の面積を占める大きさで、普通のカシューナッツの木の70本分というからすごい。W杯の試合が行われるスタジアム「アレーナ・ダス・ドゥナス」と同じくらいの面積に当たるといえば、想像しやすいだろうか。
 収穫期(11月~1月)には7~8万のカシューの実(重さにして2・5トン)が収穫できる。観光客は実を持ち帰ることもできるし、手工芸品を売る店や、木の全体を見渡せる展望台もあるとか。
 また同じピランジー海岸には自然プールがあり、バレッタ海岸(Praia de Barreta)という美しい砂地が広がる海岸もある。
 ナタル市内からは南に70キロほど離れるが、大西洋沿岸にあるチバウー・ド・スル(Tibau do Sul)という小さな町にも訪れてみたい。リゾート地として知られ、Praia da Pipaという有名な海岸もある。

 

参考URL
http://www.natalguia.com.br/genipabu.html (ナタルの観光情報サイト)
http://viagem.uol.com.br/guia/brasil/natal/ (ポータルサイト「UOL」観光情報ページ)
http://www.tibaudosul.com.br/ (チバウ・ド・スール市の情報サイト)