来るか300人の慶祝団=広島県人会館竣工式に

1月31日(金)

 「ブラジルの日系人を応援しにいこうやー」。広島県人会(大西博巳会長)はサンパウロ市アクリマソン区に会館を新築中で七月末に竣工式を開く。県内の政、財界が三百人の慶祝団を組む構想が持ち上がっている。郷土食郷土芸能祭りの期間中で戦後移住五十周年記念式典にも重なることから、藤田雄山知事は、全国知事会でほかの県にも訪伯を呼びかけたという。
 総工費百八十四万レアルのうち、県庁、市町村、商工会議所などが総額一億五千万円を助成した。竣工式には藤田知事に出席してほしいと、かねてから県人会は県に要請していた。   竣工式だけのために訪伯するのでは、理由が弱いとの指摘を受け、別の大義名分を探す必要に迫られた。 県が、戦後移住五十周年記念式典が七月末に予定されていることを知り、県人会に打診してきた。
 広島市は被爆により、廃墟と化し、戦後、海外移住に力を注いだ。記念式典を兼ねての訪伯なら、県民も納得するだろう。
 県人会は二〇〇五年に創立五十周年を迎える。記念事業に、会館の新築が含まれるため、記念式典を合わせて行う。
 県から、関係者三百人ほどがブラジルに向かうのではないかと、連絡が入った。旅客機をチャーターする話まで出たという。
 国際交流課の担当職員が進捗状況を視察するため、三月十四日に来伯する。そのおりに、日程など詳細を調整する。 
 大西会長は、「大勢くれば、接待が大変になる。盛大に祝いたい」と述べ、大掛かりな式典に心を弾ませている。