会館の移転計画発表=アセル恒例新年拝賀式

2月4日(火)

 [パラナ支局]ロンドリーナのアセル(鈴木勇理事長)恒例の新年拝賀式が、去る一月一日午前九時から、同会会館で行われた。約七十人が出席。鈴木理事長は年頭あいさつで、会館敷地の売却によって、カンペストレ敷地への移転計画を発表、日系社会の現状に即応した新会館を建設して、これまで培ってきた日本文化の継承発展に努力したい、と述べた。
 平沢正人副評議員議長は、旅行中の平間議長に代わってあいさつ。「笠戸丸移民の着伯日はよく知られているが、神戸出港日の四月二十八日の記念日はあまり知られていない。今年の移民九十五周年にあたって、初期移民の労苦に感謝して歴史を振り返ろう」と語りかけ、「明治維新のように、気を一新して、新しいアセル建設に邁進しよう」と呼びかけた。
 来賓では、パラナ日本語教育連合会の酒井政広氏、加藤喜代子教師が祝辞。
 パラナ日伯文連の沼田信一教育部長が「五年後には日本移民百周年を迎える。回顧すれば、日本移民は安定した発展を遂げてきたが、氏神様を祀ることを忘れていたのではないか、と感じている。日本では氏神様を祀っていない村は皆無といってよい。移住に骨折った笠戸丸移民以前の功労者を含め、ブラジル人の功労者をも合祀した開拓神社をつくる必要性があるのではないか」と興味深い提言を行った。
 拝賀式のあと、席を移して新年宴会が行われた。九十四歳で(拝賀式後の一月五日に結婚七十周年を迎えた)長老の成松松雄翁の音頭で乾杯したあと、アセル婦人部のつくったおいしい雑煮に舌鼓をうち、希望の新年へとスタートした。