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オザスコに響く和太鼓=「川筋太鼓」発表会開く=小田氏指導の15チームが参加=千人が4時間の熱演聴く

2月18日(土)

 確かに広がる和太鼓の響き――。和太鼓を通じた日系社会活性化を目指す福岡県人会(渡部一誠会長)は十六日、オザスコ市アセンボ街のACENBO会館で「川筋太鼓」の発表会を開いた。JICAのシニアボランティアとして同太鼓の普及に当たる小田幸久さんの指導を受けた十五チームが参加。幼児から年配の方までの約五百三十人が、バチを手に力強い太鼓のリズムを響きわたらせた。会場に詰めかけた千人を超える観衆は、四時間を超える演奏時間にも飽きることなく、小田さんの教え子らの熱演に聴き入っていた。
 若年層から年配までの幅広い交流を深めるきっかけにと、同県人会はJICAを通じて、川筋太鼓の保存会長を務める小田さんを昨年招致。同年七月から、グアルーリョスなど各地で、指導者の育成や子どもたちの指導に当たってきた。
 「一打一心」をテーマにした今回の発表会では、カッポン・ボニートやリベルダーデ、レジストロなど「小田教室」の二期生の練習の成果を披露。また、一期生として学んだスザノとサンミゲール・パウリスタ、アルモニア、グアルーリョスの四チームがゲストとして参加した。
 渡部会長の挨拶に続き、渡辺博・サンパウロ領事やセルソ・アントニオ・ジグリオ市長ら来賓が祝辞を贈った。
 昨年以来、各地に「川筋太鼓」という名の種をまき続けてきた小田さんは「半年間で三十チーム、約千五百人を指導してきました。サンバと太鼓の融合を夢見ています」と指導の手応えを報告。各チームが壇上に立つ前に、これまでのエピソードや特徴などを観衆に説明した。
 一期生の一つで、ゲスト参加したスザノが最初に舞台に登場した。幼年の部の男女八人が、「川筋太鼓」の文字が入った黒いタンクトップ姿で登場し、真剣な表情で太鼓に向かうと会場からは大きな声援が上がった。
 また、イビウーナのチームの演奏前に、小田さんは「指導に熱が入ったあまり、子どもたちとケンカしたこともあった。しかし、最後には愛情が通じました」などと裏話を披露した。
 指導を受けてから間もない二期生だが、基本リズムだけでなく、本格的な演奏を披露するチームもあった。太鼓に三味線を加えたタウバテや、ソーラン節も披露したビリチーバなどもあった。特にアチバイアの女性三人で構成する連獅子は、迫力あるリズムで観衆を魅了。わずか三カ月の指導で上達した、と小田さんが明かすと会場から驚きの声が上がっていた。
 観衆の中には、小田さんと同じJICAのシニアボランティアで派遣された男女が、仲間の成果を見守った。日本語教師の中野佳代さんは「日系、非日系問わず皆さんが和太鼓の魅力を受けとめ、共有していますね。短期間でここまで成長できるなんて」と小田さんの指導力に感心していた。
 福岡県人会は、今後も各地での成果を披露する発表会を予定している。

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