コラム オーリャ!

 パラグアイの首都アスンシオン。周辺都市を合わせても人口百数十万のこの街で目につくのが、路上で働く子供の姿だ。
 市内バスに乗ると、停車の度に物売りが乗り込む。大人に交じって子供たちも菓子や果物、果ては薬まで売りにくる。
 交差点には窓ふきの子供たち。スポンジとワイパーのゴムをくっつけたような道具を持って信号待ちの車の間を巡る。信号が変わると歩道へ戻り、仲間とふざけ合う。教育を受ける機会もなく、彼らは育っていく。
 振り返って同国日系社会の子供たち。「日本パラグアイ学院」の存続危機が報じられた(六日付六面)。昨年同校の卒業式に同席した際に見た、無邪気に歌う生徒たちの姿を思い出した。大人たちの話し合いは、子供たちの目にどう映っているだろうか。   (生)

03/03/07