「ブラジルの発展肌で感じた」=土屋政務官が来伯=日伯経済合同委に出席=マルタサンパウロ市長を表敬

3月19日(水)

 衆議院議員の土屋品子外務大臣政務官が十六日から十八日までサンパウロを訪れた。土屋政務官は滞在中、サンパウロで開催された第十回日伯経済合同委員会に日本政府オブサーバーとして出席。十八日にはマルタ・スプリシーサンパウロ市長を表敬訪問したほか、イビラプエラ公園の開拓先没者慰霊碑、日本館を訪れた。
 土屋政務官は一九九六年の総選挙で衆議院に初当選し、現在二期目。昨年十月から外務大臣政務官を務めている。日伯友好議員連盟ほか各国との友好議員連盟に所属。全国都道府県知事会の会長を務める土屋義彦埼玉県知事の次女にあたる。
 政務官は十六日に着聖。十七日に日伯経済合同委員会に出席後、翌十八日の午前中、赤阪サンパウロ総領事とともにビラ・マリアーナ地区役所(SUBPREFEITURA)でマルタ市長を表敬訪問した。
 市長との会談では、サンパウロにおける日系企業の活動や市当局の女性問題への取り組みなどについて意見を交換。続いて役所内に設置された行政サービスセンターの開所式に出席したほか、ビラ・マリアーナ区内にある薬物・アルコール依存症患者の復帰センターを訪れた。その後、政務官は開拓先没者慰霊碑、日本館を訪れ同所で会見した。
 政務官は十三年前にもブラジルを訪れたことがある。政務官は今回のサンパウロ訪問について「日本から見るのとは違い、ブラジルの発展を肌で感じることができた」と、その感想を述べた。
 質問は、五年後に控えた日本移民百周年にも及んだ。政務官は「政府としてもいろいろとサポートしていきたい」と語る一方で、「まずはブラジルの側にアイデアを出してもらってから」と、日系社会の意見のとりまとめを促した。県人会の母県への働きかけについても協力の意向を示した。
 日伯両国間の関係について政務官は「両国には長年に渡ってつちかってきた歴史があります。この関係を十年二十年先につなげていくことが大事だと思います」と語る。そして、「現在厳しい状況にある日本が再生して、新たに貿易、投資ができる関係を築けるよう応援していただきたい」と述べた。