民間会社のような経営=日語普セ 部会を独立採算方式に=〝谷理事長色〟が濃厚

3月26日(水)

 日本語普及センター(谷広海理事長)は、作品コンクールや教材開発など十三ある部会の主体性を高めるため、独立採算方式で運営していくことを決めた。今後、数年を移行期間とし、事務局と細部を調整しながら順次進める。部会を統括する組織として、教師部会(仮称)を立ち上げ専門の部屋を新設。必要とあれば職員も採用する考え。会計報告など各部会の事務的な仕事は増える。だが、各事業から得る利益を報酬としてスタッフに配分することも許され、部会の活性化につながると期待されている。
 第十五回定期総会が二十二日午後二時から開かれ、今年の方向性について報告された。
 部会はこれまで、会合を開いたり、必要経費を申請する場合、事務局に「お伺い」を立てなければならなかった。
 各事業を部会が維持、管理することで、事務手続きの効率化を図る。普及センターが部会を切り離すということではない。部会より協力の要請があれば、もちろんそれに応える。
 教師部会専用の部屋には会議用のテーブル、コンピューターなどを置き、作業を進めやすいよう環境を整える。
 全伯幼少年作品コンクールの申し込み期間といった準備に忙しい時期は、専門の職員を雇用。電話の応対などをさせる。
 これに対して、出席者から、「私たちは会費を払ったうえ、ボランティアで仕事をしている。さらに、仕事が増えるのはおかしい」と、反論が出た。
 幹部側は、「採算のとれる事業になれば、利益の一部を交通費としてスタッフに配ることも可能だ」と、切り返した。
 谷理事長は、「先生方とよく対話しながら、やりたい」と、教師側からの意見を求めた。
 総会では、このほか二〇〇二年度の会計報告、事業報告、今年度の会計報告、事業計画案を審議。いずれも承認された。
 今年度の予算は百四万七千二百四レアル八センターボ。新規事業は特にない。