東西南北

6月5日(木)

 PTのジェノイーノ党首が二日夜、危機一髪で誘拐拉致を免れた。党首が自宅前で乗車しようとしたところ、くしを忘れて戻った留守に武装した三人組が秘書と運転手を連れ去った。党首はTV番組に出演のため、自宅を出発するところだった。秘書と運転手はクレジット・カードや携帯電話を奪われた後、解放された。怪我はなかった。
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 サンパウロ州北部海岸地方サンセバスチオン沖で三日、ペトロブラスの原油貨物船から四万から六万リットルものオイルが漏れる事故が発生した。漏れたオイルの量が確認されれば、二〇〇〇年十一月以来の大惨事の可能性が高い。オイルは風向きのせいで、サンセバスチオン市やイリャベーラ市にまで届いていないが、すでに事故現場から三キロ四方に広がっている。
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 サンパウロ州プレジデンテ・プルデンテ市のオエステ・ノチッシアス紙の女性記者(二二)が三日午後、耳を撃たれて死亡した。見知らぬ男が同記者の車を運転し、記者が後席に座っているのを、同僚が目撃している。男はマット・グロッソ・ド・スル州まで運転し、記者が抵抗したため射殺したと警察はみている。被害者の携帯や車が盗まれたことから、強盗殺人事件の可能性が強い。
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 大サンパウロ市圏サンタ・イザベル市の葬儀屋(四八)が二日、同市市警に逮捕された。葬儀屋は弟が死んだと偽って死亡届を出した後、ブロックをつめた棺桶まで用意して葬儀まで行った。その後すぐ、生命保険会社六社に行き、「保険金を受け取るには何が必要か」と聞き出した。もちろん弟もグル。だが、葬儀屋の娘から計画を知った母方の祖母(七三)が警察に通報、兄弟の逮捕に至った。葬儀中の様子を見た墓守(四九)は、「(兄は)弟が死んだのに笑っていた。なぜ棺桶が軽いのかと聞くと、重い病気で弱っていたからと答えた」。