大阪郵便局連続強盗事件=さらに3人が指名手配へ=デカセギ=10中7人がブラジル逃亡=奔走する大阪府警=巧みな手口が特徴

6月25日(水)

 【既報関連】今年二月以降、日系ブラジル人強盗団による大阪府内の連続郵便局強盗事件を捜査している大阪府警捜査一課などは二十四日、これまでに逮捕、指名手配している七人に加え、新たに三人の日系ブラジル人の逮捕状を取ったことがニッケイ新聞社の調べで分かった。エドゥアルド・ルイス、アラウージョ・サトミ・イトウ、マルサイオリの三容疑者で、いずれも強盗の疑いが持たれている。すでに三容疑者はブラジルに帰国しているため、国際指名手配の手続きが取られる見込みだ。
 大阪府警捜査一課によると、エドゥアルド容疑者ら三人は今年三月十日午後四時二十分ごろ、同府八尾市内の特定郵便局「八尾竹渕郵便局」に、すでに逮捕されているウメハラ・エドソン・ユウゾウ容疑者(二九)と強盗容疑で国際指名手配されているシブヤ・ディヴィド容疑者らとともに侵入。スタンガンで職員を脅し、現金千百二十万円を奪い取ったという。
 ウメハラ容疑者が柏原市内に所有していたマンションには複数の日系ブラジル人が出入りしていたことなどから、捜査当局は慎重に捜査を進め、二月以降連続して発生した三件の郵便局強盗事件のうち、八尾市内の事件にエドゥアルドら三容疑者ら関係したことが明らかになった。三件の事件はいずれも夕暮れ時の発生で、「カネダセ」「フセロ」などの片言の日本語を話す覆面姿の男が関わっていることが共通。また、スタンガンなどの凶器を用い、複数の盗難車を乗り換えて巧みに逃亡していることなどが手口だった。
 これまでに一連の事件に関わったと見られる日系ブラジル人は計十人となり、ウメハラ容疑者ら三人が逮捕。主犯格のシブヤ容疑者ら七人がブラジル国内で逃亡中となる。
 また、逮捕当初犯行を否認していた容疑者らは取り調べに対し、大筋で容疑を認めているという。