岩原さん殺害事件=地域に大きな衝撃=農家は日常的に被害

8月13日(水)

 【既報関連 十二日付ジアリオ・デ・スザノ紙】スザノ市北部に隣接するシャカラで八日、ボア・ヴィスタ文協元会長の岩原鉄夫さん(六四 二世)が焼死体で見つかった事件は、治安悪化を懸念する周辺住民らに大きな衝撃を与えている。
 シャカラ・メーアを所有する友人、ゲリーノ・ラマーリョ・パグルス・ネットさんは、犯人らがただ単に、岩原さんの金を奪おうと犯行に至った可能性があることにショックを受けている。岩原さん同様、農業に従事するゲリーノさんは、岩原さんはあるフェスタに行く途中、犯罪にあったのでは、と推測する。
 フェスタに参加しなかった上に、自宅にも戻らなかったことから岩原さんの家族は、不安を感じ始めた。「もう疲れ切りました。スザノとイタクアーの境に住む農家は、みんな一度は襲われています。これ以上、どうすればいいのか分からない」とゲリーノさんは嘆いた。ゲリーノさん自身、今年六月二十八日に強盗の被害を受けている。所有する車とテレビ、現金などを奪われたという。
 ゲリーノさんは、最大の野菜栽培地である同地方にある全九十七農家は、日常的に犯罪を受けている、と告白する。「しかし、岩原さんが殺された事件は最も酷い。彼に起きたことは腹立たしい」などと憤った。
 ゲリーノさんは、岩原さんが殺されたことでスザノを去り、シャカラでの仕事を辞めることも考えている。「どこにもで暴力があることは分かっている。でも誰かが私の土地を買ってくれるなら、ここを出ていくかも知れない」と話した。
 十一日、スザノ市のパルケ・マリア・エレーナであった通夜の後、サンセバスチアン墓地に埋葬された。