コラム オーリャ!

 臣道連盟によるテロの最初の犠牲者、溝部幾太の次女、樋口愛子さんと長女の吉雄ミユキさんにインタビューを行った。今まで語られることが少なかった家族側からの証言に、興奮を覚えながら聞き入った。
 本紙四面の読者投稿欄「ぷらっさ」にも時折、当時の記憶や思いが綴られた投書が掲載されることがあるが、その記憶の鮮明さは驚嘆に値する。 時間というフィルターを通して、多少変化している部分もあるだろう。しかし、それだけ印象が強かったということも事実だ。
 コロニアの新聞は様々な事情から、今まで勝ち負けの問題を取り上げることは少なかった。
 しかし、半世紀を過ぎた今、そういう貴重な証言を残す役割を担う時期にきているのでは、と今回の取材を通して感じた。     (剛)

03/08/15