沖縄から移民史を学びにー青少年9人―県系人の文化にも関心

8月22日(金)

 ブラジル、アルゼンチンと沖縄県の青少年交流を目的とした移住九十五周年記念青少年スタディツアー(与那城昭広団長)一行が二十日、サンパウロ入りした。この日、沖縄県人会小サロンで懇親を兼ねた講話会があり、生徒たちは移民史や県系人の文化などについて、熱心に耳を傾けていた。
 同ツアーは昨年、県系人が運営するコレージオ・ブラジリア(サカモト・アヤコ校長)三十周年記念で姉妹校、沖縄尚学高(比嘉久団長、生徒十一人)が来*したことがきっかけで提案された。生徒らは帰国後、沖縄県人の海外移住調査、資料展示など精力的に活動、今年三月には、自主的に企画してブラジル・アルゼンチン・チャリティー公演を行い、それぞれ二十五万円を寄付したという。
 今回初のスタディツアーは、青少年交流と婦人活動に力を入れる宮城調智・県人会会長の強い希望から実現した。来聖した生徒は沖尚高地域国際交流クラブ(与座宏章顧問)と具志川高サッカー部の計九人で自費参加。ブラジルには二十四日まで滞在、知花良治実行委員長のもと、コ・ブラジリアほか、県系企業のセンテル・リーデル、市営農産物集荷場など見学、県人移住九十五周年記念行事への参加も予定している。
 二十日夜の講話会で崎間達夫・FATEC教授、与那嶺真次・県人会副会長の話を真剣な面持ちでメモにとっていた生徒たち。与那城団長は「子どもたちが刺激を受けて帰ると、教育現場の人も理解できない進歩がみられる」と期待、宮城会長は「この国を知ることが一番の交流。人と知り合うことで、将来のチャンスを作って欲しい」と声援を送った。