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アチバイア、花といちごに次いでー「もち」第3の名物入りかー祭り会場で1トンつく

9月10日(水)

 [既報]本紙二日と六日に既報のように、今年二十三回目を数えるアチバイアの「花といちご祭り」が、サンパウロ市から約七十キロ北々東にある同市で四日、始まった。今年も注目されているのが「もち(餅)つき」。会期中に一トンつくという。コメが値上がりしているのが悩みだが、なんとか乗り越え、好評に応えようとしている。
 祭りは、五日の金曜日から一般公開されている。今後の開催日は、十二、十三、十四日と十九、二十、二十一日(いずれも金、土、日曜日)で午前九時から午後六時まで。
 オルトランジア協会(平中信行会長)が主催し、アチバイア市、アチバイア文協、プロ・フロール花卉生産者協会、アチバイア農村協会らが協力。今年もこの会場で注目を集めているのが「もちつき」だ。日本の伝統文化発信の一環として定着させようとしている。
 花といちご展示会場前の広場にはアチバイア婦人会、アチバイア文協、アチバイア福島県人会の食堂が並んでいるが、中央に位置する文協食堂の正面に〃公開〃もちつき場がある(写真)。
 もちつき、白もちやあんこもち、雑煮もちやお汁粉作り、などの作業は伝統的に長野県出身者が中心になって行われてきているという。「アチバイア名物・つきたての美味しい餅・お土産にどうぞ!」というキャッチフレーズで、つきたてのもちが即売されている。
 昼下がりには客の行列もできる。「今年も評判は上々だ。今年は一トンをつく予定だ」と、餅つき責任者の山口節男さんはもちつき初日(六日)の反応に上機嫌だ。「しかし、今年はもち米の仕入値が去年の倍近くになった。毎年もちを楽しみに来られるお客さんが大勢いるので、もち(の価格)を倍にするわけにもゆかず、厳しいねェ」と苦しい胸の内も明かしている。
 祭りでも順風満帆とはいかない側面もあるようだ。花といちごを追って、アチバイア祭り第三の名物入りを狙う〃もち〃は、応援団の大挙来場を待っているようだ。

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