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100周年に花火大会決定=岐阜新聞 杉山社長が確約=〇八年、移民の日の晩に=「記念事業に弾みがつく」

10月29日(水)

 【既報関連】移民百周年に、再び花火を打ち上げることを、岐阜新聞・岐阜放送の杉山幹夫社長(七六)が確約!――。岐阜県人移住九十周年・県人会創立六十五周年式典のために来伯していた同社長は二十八日午前来社し、「二〇〇八年六月十八日の移民の日に、再び花火を打ち上げ、日本人の心を取り戻していただき、新しい勇気を体に吸収していただきたい」と述べた。十年前、五年前に続き、三度目の〃望郷花火〃。目に見えた前進が見られない百周年記念事業に、やっと目玉イベントが現れた。

 岐阜新聞社が九三年にサンパウロ大学構内で第一回の大花火大会を行ない、七十万人のサンパウロ市市民が日本の花火を楽しんだことは記憶に新しい。花火師十数人を引き連れてきた杉山社長は、「あの時、同行した梶原県知事から『長良川の全国花火大会よりいいぞ!』と言われました」と笑う。
 「日本と違って規制が厳しくないので、長良川より短時間にドンドン打ち上げられるので、より密度の濃い花火を上げられたからでしょうか」と解説する。
 五年前の県人会創立六十周年には、サンパウロ・ジョッキークラブで、ジェラウド・アウキミン知事(当時は副知事)を迎えて、岐阜県が誇る空の芸術を再び繰り広げた。
 百周年祭典協会の中沢宏一副理事長は、「先日、祭典協会は初めての主催行事として、海外日系人協会の梶原拓会長の講演をしたばかり。さっそく花火大会がきまってありがたい。これでますます弾みがつく」と喜びの声を上げた。
 ブラジルでは、おとなしいと思われがちな日系人の持つ別の面、力強い庶民文化、花火。すでに普及が進んでいる茶道や生け花、能などの静的な日本文化とは一味違う躍動感には、みなが心を奪われるだろう。これで弾みがついた百周年記念事業。次に続いてほしいのものだ。

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