ホーム | 日系社会ニュース | 少年少女非行防止プログラム=援協新事業、実施1カ月=学習課題、生活に密着

少年少女非行防止プログラム=援協新事業、実施1カ月=学習課題、生活に密着

11月6日(木)

 援協社会活動部が奄美会館で少年少女を対象にした非行防止プログラムをスタートさせて一カ月。五歳から十二歳までの十人が週に二回、福祉士の指導を受けて、工作や体操などを学んでいる。仕事も徐々に板についてきた模様だ。与座千恵子部長は「段階的に受け入れ人数を増やし、事業をどんどん拡大させていきたい」と意欲を見せている。
 サンパウロ市ヴィラ・カロン区内の住宅街。十月三十一日昼下がり、援協事務局が視察に向かうと、会館内から子供たちの元気な声が飛び込んできた。
 二十九日の「本の日」に絵本などが贈られたということで、この日は読書がテーマ。福祉士とともに朗読を楽しんだ。
 母子家庭の子や不登校児、生活困窮者…。集まった少年少女は恵まれない子供たち。社会活動部が地域の学校と協力して、受け入れを決める。
 ペットボトルを使っての鉢作り、サンドイッチやポン・デ・ケージョの調理など学習課題は生活に密着したもの。「自宅に戻った後に役に立つでしょう」と与座部長は意図を説明する。子供たちの一番のお気に入りはコンピューターの授業のよう。
 舞台奥には寄贈を受けた衣類がかけられている。いずれは、劇の衣装とするためのもの。自由に手に取って試着できる。
 経営が軌道に乗れば、活動時間を広げ、午前、午後の二回に分けて行うようにする考え。学校が長期休暇に入る七月、十二月には一日いっぱい楽しめるようなプログラムも考案する。
 毎週月曜日は、高齢者を対象にした事業を計画、現在、参加予定者の希望を調査中だ。お年寄りと子供の交流も視野に入れる。与座部長は「今から仕事が増えて忙しくなるはず」と笑顔で語った。

image_print