東西南北

1月21日(水)

 十七日夜、大サンパウロ市圏コチア市で石工(四八)が自分の娘(一七)を妊娠させたレアンドロさん(一八)を懲らしめるために、レアンドロさんの家に向かってけん銃を発砲した。同家では犬三匹を飼っており、うち雌のドーベルマン「ラッシー」(四歳、五〇キロ)が強盗が来たと思ったか、敢然と石工に立ち向かっていった。石工は三十八口径と二十二口径のけん銃二丁をラッシーに向けて発砲、二発がラッシーに命中した。ラッシーの命に別状はなかった。伯字紙は名犬ラッシーを英雄扱いで報じていた。
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 サンパウロ市中央区タバチングエーラ街にあるサンタ・ルジーア教会で十八日、ラテン語のミサが行われた。ラテン語のミサがサンパウロ市の教会で開かれるのは約四十年ぶりとあって、熱心なカトリック教徒約百五十人が参加した。教会には五十人しか入れないため百人は教会の外で参加した。一九六三年の第二バチカン公会議以降、ブラジルのカトリック教会ではラテン語のミサは開かれなくなっている。
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 ブラジルの若者は自分の体に満足しておらず、食事、ダイエットが悩みの種だという調査結果に医者が驚いている。鏡の前で、七五%が自分の体に不満足、七〇%が健康食を食べていない、七八%の女性が食べることに罪の意識を感じ、四四%の男性も同様。十人中九人が毎日、食べ物、ダイエット、体重のことを考える。
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 十八日にサントスに入港した豪華客船シルバー・ウインド号の米国人乗客百五十人が入管で指紋登録した。手続きに一時間五十分かかり、米国人乗客は黒いインクのついた指を不快そうな顔で見詰めていた。