テレビ欲しさに殴殺=一人暮らしの大島さんを

1月21日(水)

 サンパウロ州サンミゲル・アルカンジョ市ジャルジン・サンカルロス区ナルリール・ミゲル街在住の日系年金生活者、大島正人さん(六八)が十四日午後二時二十四分、自宅で殺されているのが発見された。同市警は、犯行を自供したレアンドロ・シュベール・フォガッサ容疑者(一八)を現行犯で逮捕した。十七日付、同市の地方紙オーラ紙が報じている。
 警察の調書によると、大島さんはこの日、ソロカバ市の病院で診療を受けた後、レアンドロ容疑者と飲みながら、ビリヤードをしていた。その後、容疑者をコーヒーに誘い、自宅に招き入れた。大島さんは妻を亡くしており、息子たちは訪日就労中、その時は容疑者と二人きりだった。
 大島さんがうたた寝を始めたため、容疑者はテレビを盗もうと策謀、罪がばれないよう、殺すことにしたという。街路にあったセメントの固まりを頭に三回打ちつけ、殺害した。
 警察は犯行を明らかにし、レアンドロ容疑者の部屋にあった大島さんのテレビを押収、同容疑者は勤め先のメルカード・シャヴィエールで逮捕された。同容疑者に前科はなく、日頃の勤務態度も真面目であったことから、警察では「衝動的な犯行ではないか」と推測している。