マリンガ=蜂の大群に襲われ重傷=日系3人 激痛と吐き気

1月22日(木)

 パラナ州マリンガ市で十九日、日系人三人が蜂に刺されて重度の中毒症状に陥った。三人は激しい痛みと吐き気などを訴え大学病院(HU)に運ばれ、中毒検査センター(CCI)で特別処置を受けた後、パラナ病院へと転送された。二十一日付、ジアーリオ・デ・マリンガ紙が予防策、応急処置などを報じている。
 被害にあったのは、同市ジャルジン・ケベック区在住のヒデオ・トダさん(六五)、エミコ・アラエ・トダさん(六一)、ヤエ・コンドウさん(八四)の三人。ヒデオさんが自宅の土地を伐採していたところ、蜂の大群の来襲を受けたため、家の中に逃げ込んだ。しかし、蜂はヒデオさんを追い掛け、家の中にいたエミコさん、ヤエさんにも襲いかかった。
 三人は同地域でよくみかけるアフリカ化したヨーロッパ蜂に刺された。この蜂は非常に獰猛で、巣の一五メートル以内に近付くと、攻撃を受けたと感じて人や動物に襲いかかる習性がある。三〇メートルの範囲まで空気の振動を感じ、大群で襲撃するらしく、逃げたとしても、四〇〇メートルも追い掛けるという。
 蜂に襲われた場合、大量の刺され傷ができるが、十五以上の傷で緊急事態、五百を越えると死に至るケースもある。アレルギー体質の人ならば、一回刺されただけでも重度の中毒症状に陥るらしい。
 アダエウソン・アウヴェス・シウヴァCCI医師は、蜂に刺されたら、(一)安全な場所に避難(二)できるだけ早く蜂の針をとる(三)傷口を水と石けんでよく洗う(四)痛みを感じたら、氷をあてる――などと助言。「呼吸困難になった場合、急いで医師の診察を受けること」としている。
 消防警察署のジャイール・ペレイラ補佐官は、蜂の巣に触らないようにし、子どもたちにも石や棒で昆虫を刺激しないよう教育するよう注意を喚起。「蜂一匹を殺すと、死の臭いを感じて他の蜂が襲ってくる。刺激さえしなければ、蜂は襲ってこない」と呼びかけている。