1

被爆者の実態調査=厚労省、ブラジルに職員派遣

1月24日(土)

 厚生労働省は来月初めに職員二人をブラジルに派遣、被爆者の実態を調査させる見通しだ。同省は今年十月から海外に住む被爆者が居住国で支払う医療費を全額助成する新事業をスタートさせる。その下調べが主な目的だとみられる。
 〇四年度予算の財務省原案で、在外被爆者支援事業費はほぼ満額の七億九千七百万円が認められ、このうち十月以降の予算として二億八千万円が新事業に充てられた。
 被爆者協会は、対象基準によっては会員同士の不平等が拡大するのではないかと懸念。保険プランの掛け金を支援してほしいと要請を出す方針だ。
 国はブラジルや米国などで新事業の利用者数を三千六百八十人と見込んでいる。単純計算で一人当たり、年に七万六千八十七円(二千十六レアル)、月に六千三百四十円(百六十八レアル)となる。
 被爆者協会は三社から見積もりをとったところ、いずれも月に六百レアルほど。助成金の三・六倍に当たるため、交渉は難航しそうだ。
 森田会長は「地方の被爆者が緊急時に居住地で治療を受けられるようにするためには、医療保険に入っていることが必要です」と主張している。国の態度が軟化してきたことについては評価。「今年に入って良いことが続いています」と目尻が下がった。