コラム オーリャ!

 二月は国内各地の大学で新学期が始まる季節。東洋人街近くの大学も、多くの学生で賑わう。
 某大学では年明け早々、新入生向けに数学、ポ語の補習授業を開始した。「大したことない」と見くびっていたところ、初日から教室は満席、先生への質問も続出。熱心な隣席の学生は、ポ語が不得手なオーリャっ子にまで、数式の説明を求めてくる。
 夜間コースは大半が勤労学生。自ら苦労して稼いだ金をやり繰りして学ぶとあって、みんな貪欲だ。ジャラグアーやイタケーラの先からでも、バスと地下鉄を乗り継いで休まず通ってくる。
 教室の人種構成は九割以上が非日系だ。日系社会にいると、当然、周りは日系人、無意識のうちに「日系が偉い」という頭になる。しかし、一歩、外に出るとそこは別世界。大学での周囲のパワーに、目から鱗が落ちる思いをした。(さ)

04/01/30