日本祭り、過去最大級の規模に=「サムライ」がテーマ=「食」「緑」など〝広場〟7つ=日本人の精神性を紹介=大口スポンサー7社決定

3月 5日(金)

  【既報関連】ブラジル日本都道府県人会連合会(中沢宏一会長)は今年七月、恒例となったフェスチバヴァル・ド・ジャポン(日本祭り)を開催する。七回目を数える今回、初めてテーマを設定。昨年以来世界的に侍ブームが広がっていることから「サムライ」とし、会場内で武士の鎧かぶとや刀、幟などを登場させ、日本文化に馴染みがないブラジル人らにサムライを知ってもらう。また、過去最大級の規模となる今回は、特設テント内を七つの「広場」に分類し、各広場に食やイベントなどの特色を持たせる。
 「従来展示してきた生け花も茶道も本来は、根底に武士の精神がある」と県連執行部ではサムライをテーマにした経緯を説明。現在、担当するイベント会社が幟や刀などをあしらったパンフレットを作成中だ。「こういう人たち(サムライ)の子孫が我々、日系人なのだと分かってもらえらば」と考える執行部では、期間中にサムライの外観だけでなく精神性も知ることが出来るような企画を検討するという。
 昨年と同じサンパウロ州議会駐車場を会場に、約一万平米の特設テントが設けられる。七つの目的ごとに分けられる広場では、昨年もオイスカブラジル総局の協力を得て実施し、好評を得た大豆普及キャンペーンを行う。「緑の広場」と名づけられたこの広場では、世界一の大豆輸出国ブラジルでの国内消費を高めてもらおうと、大豆のおいしい食べ方などを紹介、パラグアイやアルゼンチン、ボリビアからも参加する。
 日本祭りの意義の一つとなる日本文化の発信は「日本文化広場」が担当、サンパウロ総領事館による琴などの展示に加え、生け花や茶道、アニメといった日本特有のブースが出る。
 このほかに、期間中最も人気を集める日本各地の郷土食は「食文化広場」、ブラジル各地で環境問題に真剣に取り組む企業を紹介する「環境広場」、世界各国の日系人の集いの場となる「交流広場」もある。
 各県人会が披露する郷土芸能とミスフェスチヴァルのコンテストは、特設ステージがある「イベント広場」で予定される。
 昨年は十万レアルの黒字を計上した日本祭り。すでにバンコ・ド・ブラジルやブラデスコ銀行、ブラジルトヨタ、エアーフランス、トヨタなど七社の大口スポンサーも決定しており、今後も執行部ではスポンサー探しを継続する。