吟行グァラピランガへ=『蜂鳥』誌友33人 富重主宰かこんで

4月3日(土)

 秋晴れの去る三月十日、蜂鳥誌の富重かずま主宰夫妻はじめ誌友三十三人が「ソーロ・サグラード・デ・グァラピランガ」へ吟行した。サンパウロ市セントロから南に四十キロの世界救世教の施設。約一時間を要した。園内を教団の係がていねいに案内した。
 九一年第一期工事造成。九三年第二期造成にはUSP建築技師グループの参画を得て九五年完成。同年九月九日、国内外の客を迎えイナウグラソンした。
 高所に造られた正殿は高い塔。十六本の円柱は上辺でつながれ輪状に。秋空の下に厳かに聳えていた。正面の「虹の階段」と呼ぶ石段の両側の花壇は、それぞれ虹の色を表す。
 園内の各広場の名称は平和、希望、幸福、和、愛、友。満々と水を湛え秋空を映す水鏡。滝もある。「文化センター」は図書館、絵画、壷、その他多くの作品を展示中。階下中央に創作「曲水」がつくられてある。
 広大な園の奥に自然林が残されており、森林保護を目的にイペー、パウブラジル、松、椰子、鉄の木、クワズメイラ、ジャトバ、ペローバ、ジュキチーバ、セーラ・ダ・マナカなどが植林されていた。折しもクワレズマ・アレルイア(歓喜樹)が満開だった。
 しばしばイベントがあり、研修の場でもあり、八百人収容可能の寮も完備。園の従業員は百二十人あまり、五百メートルの掘り抜き井戸が使用されているという。広々としたレストランではスザノ、アチバイアなどで有機栽培された野菜がふんだんに使用される。
 吟行の一行は、昼食後二時から、静かなレストランの奥を会場に句会。五句投句七句選。午後四時十五分終了、帰路についた。(串間いつえさん通信)