若者向け日系紙が創刊

4月3日(土)

 若い世代中心に日系社会の結束を――。文協や県人会などコロニアの活動を、ポルトガル語しか読めない二世、三世に伝えていく季刊紙「ニッケイ・ジャー」が二日、創刊された。カンブシ区のグラフィカ・パナ出版(パウロ・トモミ・オガワ社長)が刊行したもので、十二頁建ての紙面は日系社会の各団体の動きや日本文化の紹介、県連や各県人会の活動などを広く若い世代に伝える。
 移民百周年を目前にしながら、ポルトガル語しか理解世代には文協などコロニア団体の動向が掴みにくくなっている昨今、コロニアに密着した新聞を発行することで日系人としての意識をもり立て、求心力を高めるのが目的だ。タイトルの「ジャー」は、今すぐ若い世代に行動を起こしてもらいたいとの想いが込められた。同出版では、将来的には「日系基金」のような組織を立ち上げ、個人や団体を取り込みながら、日系社会の活性化に取り組んでいくという。
 ブラジル国旗の緑と黄色をあしらった衣装を身にまとった歌舞伎役者が表紙の創刊号では、文協などコロニア団体の位置づけを紹介したり、県連や県人会の動静も取材したりしている。
 同紙は当面半年間は無料で購読できる。希望者には同社が郵送してくれる。問い合わせはカンブシ区ジョゼー・ベント街360の同出版、電話は11・3341・8203へ。