コラム オーリャ!

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 NHKドラマ「ハルとナツ―届かなかった手紙」(〇五年放映予定)のノンフィクション版がある。それは岩手県人・苫米地静子さん(九〇、パラナ州パライゾ・ド・ノルテ在住)が書き、九五年に発行された本『良い思い出は温めて』だ、と岩手県人会ニュース(四月号)が紹介している。
 苫米地さんは、三二年家族と移住。女学校時代からの親友・菊池禮さん(八九、岩手県矢巾町在住)への便りは神戸港で出したもので途切れた。一方はブラジルで茨の道、もう一方の菊池さんは戦争に翻弄され、二人とも手紙どころでなかった。
 不通になってから三十九年目、在伯県人会と母県の家族会の調査、あっせんで、菊池さんから苫米地さんに宛てた手紙が届いた。以来、文通が再開され、九五年頃まで八十通にのぼった。苫米地さんの手紙は表現が巧み、感動的で、これらが著書に収録された。(神)

04/04/17