東西南北

6月16日(水)

 失業中の男(二五)が十二日夜、サンパウロ市東部ポンテ・ラーザ区の警察に出頭し、祖母(六七)を殺害し、遺体に火をつけた後ゴミ箱に捨てたと供述した。黒焦げの遺体は十一日夜に発見されたが、身元を確認できないでいた。家賃が払えなくなった孫の男は妻とともに祖母の家に引っ越しさせてくれと頼んだが、断られて口論となり、鉄のかたまりで殴って死亡させた。その後、遺体を自宅に運んで燃やし、ゴミ箱まで運んだという。
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 サンパウロ市郊外のカラピクイーバ市貧民街CFUで十四日、漏電による火災で幼児三人が焼死した。隣人の話では午後一時、大音響とともに小屋が一瞬のうちに炎に包まれた。隣の家にいた母親は驚いて子供を救出するため、火の中に飛び込んだが足に火傷し救出はできなかった。消防車が到着したとき小屋は完全に焼失していた。
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 リオ市イニャウーマで十三日朝、学生十五歳と十六歳、仮釈放中の十九歳三人が頭部に被弾した死体で発見された。証言者の話では、フェスタ会場にパトカー三台が横付けし、窃盗の密告があったとして三人に発砲した。逃げようとしたところ、三人は軍警に捕まり殴打のうえ、パトカーに押し込まれ警察署へ連行された。パトカーのプレート番号は誰も覚えていなかった。
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 サンパウロ市メトロは新線建設用の資金確保に向け、駅周辺地区の不動産に”隣人税”をかけることを検討している。メトロ開通によって価値が上昇した分をロイヤリティーとしてメトロに還元するというアイデア。ダヴィ・メトロ総裁は、運行利益では投資資金が捻出できず、香港のメトロが売上の三八%を不動産開発から得ていると訴えた。