戦後移住50年=記念誌8月にも

7月9日(金)

  ブラジル・ニッポン移住者協会(小瀬真澄会長)が編纂している戦後五十周年記念誌『写真で見る戦後移住開始から五十年』が、八月中に刊行できる見通しがついた。当初は四月発行予定だったが、関昇副編纂委員長によれば「時間を遅らせてでも、内容の充実を図りたかった」と説明する。
 総頁数は三百二十で、うち百ページを割いて、計七百枚にものぼる戦後移住史を象徴する写真を掲載する。五十年を十年ごとに区分し、日ポ両語で写真説明を記述する。「戦後移住者が一冊は家に常備し、一家のルーツを孫に説明する時に使える資料として作ったつもりです」と関さんは企画意図を説明した。
 その他、ブラジル東京銀行元頭取の鈴木孝憲さんがブラジル戦後経済全般、ソールナッセンテ人材銀行の赤嶺尚由さんが軍事政権について執筆するなど、約二十人の専門家が文章を寄せる。座談会も三つ掲載されており、「かなり読み応えのあるものにした積り」(関さん)だそう。
 発行部数は四千部で、日伯の関係者や植樹に寄付をしてくれた企業などを中心に配る。残った部数は、五十レアルの協力金で希望者に販売し、同協会の活動資金に回す予定。