ア・マッシャードで招魂祭=ゆかりの人々集う

7月17日(土)

  アルバレス・マッシャード日伯文化協会(松本一成会長)主催による第八十四回招魂祭と開拓先亡者慰霊追悼法要が、十一日午前九時から、同地の日本人墓地で開催された。ソロカバナ地方はもちろん、サンパウロ総領事館から佐藤宗一首席領事、同地方から出聖した縁(ゆかり)の人たちが集まり、墓地に埋葬されている人々の霊に語りかけ、焼香した。
 同地のブレジョン植民地への日本人入植は、笠戸丸サントス入港から十年目の一九一八年から。「日本人の自営農を」という意図のもとに、星名謙一郎、小笠原尚衛が共同経営した。土地の環境は厳しく、入植者たちはまず風土病と闘わなければならなかった。字通り苦闘だった。幼少の者も多数犠牲になった。
 「招魂」と命名した慰霊祭は、すでに八十四回。入植者たちは入植二年後から、先没者を悼み、霊を慰めてきた。世代はかわっても、同地の「日本人会」「文化協会」の指導者たちは、この催しを続けて、今日に至っている。
 もと奥ソロカバナの日系団体の指導者、島ノ江次郎さん(88)は、二十三年前、サンパウロに出てきてからも、欠かさず招魂祭に出席している一人。十五日「今年も、招魂祭、慰霊法要は、しめやかに行われました。いい催しなので、絶やさずに続けていってほしい」と語った。