10月サンパウロ市議選=日系約20人が立候補=前回より減少 日系票に期待

7月23日(金)

  十月のサンパウロ市議選に向け、選挙運動がスタート。日系候補もいっせいに走り出した。現職の羽藤ジョージ(PMDB)、ウイリアム・ウー(PSDB)を含む日系約二十人が市議当選を目指す。四年前の市議選には日系三十一人が乱立したため、日系票が分散。共倒れを招く要因のひとつになった。今回はそれも多少緩和されることから、日系候補の間には強い期待感が広がっている。

 羽藤市議は連続六回目の当選を虎視眈々と狙う。ウー市議は連続二期目、アウレリオ・ノムラ候補(PV)は返り咲きを果たせば、三期目。また、神谷牛太郎(PFL)、タノウエ・セルソ(PDT)などのかつて州議を務めたベテラン勢の名前も見える。
 来社した羽藤候補は「日系票には期待している。ある調査で、日系候補の得票数の三分の一が日系人からであるとのデータが明らかになっているためだ。今回は二十人ほどの出馬。〇二年の州議選で四十人が立候補したことを思えば有利だ」などと見解を述べた。
 PSDBから「緑の党」に移り、出直しを図るノムラ候補は、日系候補が例年に較べ減少したことを受け、「票割れは避けられるだろう」と羽藤候補と同様の意見。「だが、党の方針として、『環境第一』がスローガンなので、私はポスターなど宣伝は出していません」と語った。
 新人はマルセロ・マエダ(PV)、セルジオ・イケハラ(PSTU)、ルーベンス・ヨシダ(PPS)、フンベルト・ワタナベ(PSB)、アルフレッド・イトウ(PMN)ら。
 日系候補の所属党で多いのはPLとPPで、それぞれ三人が確認できる。前者はシルレイ・オナガ、ジョニー・タナカ、アレサンドロ・モリタ。後者からは、エリアネ・カナヤマ、ヴェラ・シオタ、マリオ・ノダが立候補している。