YOSAKOIソーラン大会ー前向き反省会―=来年3回目を=規模さらに拡大確実=「みんなの参加」を推進

8月4日(水)

  去る七月十一日にイビラプエラ体育館で行われ、四千人の観衆を沸かせた第二回ブラジルYOSAKOIソーラン大会の反省会が同十七日、サンパウロ市内で行われた。出席者十六人が二時間半にわたり今後の活動方針などについて議論を交わした。第三回の開催が決まり、来月早々実行委員会を発足させ、「みんなのヨサコイ」、「みんなの参加」をより推進することが確認された。
 今回の大会開催には十五万レアルの費用がかかり、その内二万二千レアルが成績優秀チームへの奨励金となっているが、参加者からは「お金ではなく、優勝トロフィーのようなものでもいいのではないか」という意見が出ており、今後検討されることになる。
 若者を巻き込み、日系社会を活性化させることを目的にこの祭りは始められた。YOSAKOIソーランの魅力は、伝統的な日本の舞踊音楽に対し、曲がアップテンポで振り付けも機敏なことから若者に人気があるためだ。
 しかし、ブラジルでは認知度がまだ低いため、YOSAKOIソーランを踊っているグループは少ない。
 日本のYOSAKOIソーラン祭りが十数年で爆発的な成長を遂げた理由の一つに、祭り組織委員会が踊りの積極的な普及活動を行ってきたことが挙げられる。
 そのため、ブラジルでも
普及活動に力を入れていくことが課題となっており、
「各県人会の青年部などに踊りを教えていこう」という意見も出された。実際にその活動を行う実行委員会のメンバーを獲得しなければならないという課題がある。
 また、普及活動の一環として今大会の記録映像を販売すること、ホームページを立ち上げることも決まった。JICAのボランティア制度を利用し、YOSAKOIソーランの専門家を日本から呼ぶ提案もなされたが、今年は申し込み期限が過ぎているため来年以降に期待される。
 今まで実行委員会は個人的なレベルによって組織運営が可能であった。今回の大会では参加チーム二十一、出場者数七百人と規模が前回の倍近く膨らみ、来年はさらなる拡大が予想されることから、実行委員会をNPO(非営利団体)など公式な団体にし、組織的に運営して行くことが決まった。
 大会テーマも「街は舞台だ」から「みんなのヨサコイ」といった「日系社会みんなの参加」を想起させるものへ変えることが検討されている。
 また、企業が支払う税金を文化活動などに利用する「ル・アネー法」の適用も目指される。
 実行委員会の飯島秀昭代表は「今年も多くの方の温かいご支援を頂いて大会を運営することができました」と感謝の意を述べ、「また、次も頑張ります」と来年への意気込みを語った。
 また、次回大会を来年の七月十七日に開催する予定が発表され、さっそく今月初め第三回ブラジルYOSAKOIソーラン大会実行委員会を発足させ、毎月第一火曜日の夜七時半から会議を行うことが決まった。
 今回の大会を〃観戦〃し、次回大会へのスポンサー協力を名乗り出る企業が現れるなど、次回大会へ向け、早くも明るい話題が持ち上がっている。
 大会で募っていた保存の効く食料は二トン集まり、希望の家、こどものその、憩の園の三日系団体と、Lares、Casa Jose Coltro、Batista Liberdadeとの合わせて六団体にその日のうちに手渡された。
 大会に関する問い合わせなどは、11・287・4199(実行委員会事務局)まで。