「終戦の日」歌謡ショー=打ち上げ会盛況=来年またやります

8月28日(土)

 十五日に行われたチャリティーショー「終戦の日に贈る日本人の心の歌」の打ち上げ会が二十六日、サンパウロ市内ホテルがあった。出演者、実行委員会メンバーら約七十人が集まった。
 ショーを実行委員会とともに共催したニッケイ新聞社の高木ラウル社長が「実は、最初はあまりやる気はなかった。でも、やって本当によかった。自分の母親が感動している姿を見てそう思った」と挨拶。
 演奏したシャープス・アンド・フラットス楽団のバンドリーダー、橋本哲雄さんは「普段は自分の楽しみのためにギターを弾くことが多いが、ショーでは人のために弾くことができた」と、ショーを通じ演奏する喜びに再確認した様子。
 ショーの実行委員長兼、司会の道康二さんが「戦争」をテーマに各種の歌謡ショーをプロデュースしたのは今回で五回を数える。ブラジル紅白歌合戦で白組の司会をした際、同じく「戦争」をテーマにしたのがきかっけに始めた。「その時に大変な反響があって」と振り返る。「もうやりすぎているからやめようかとも思っているけど」、アンコールの声が次から次に上がってくる。
 祝賀会の日も、「来年もやるつもりです」と高木社長が語ると、会場から大きな拍手が沸いた。「押されたら、やっぱりやるしかない。やってやろう」と道さん。
 「とんがり帽子」を歌った奥田まゆみさん(21)は「歌詞の意味は分からないけど、お客さんが泣きながら聞いてくれているのを見ると、とてもうれしく、また自分にも日本人の血が流れているんだと感じた」と感慨深げに語っていた。
 ショーを収録したビデオテープは三本一組、七十レアルで販売されている。 ビデオテープの購入に関する問い合わせは、11・3208・3977(ニッケイ新聞)まで。