■ひとマチ点描■〃空飛ぶ官邸〃

9月28日(火)

 14日朝から15日午後4時にかけて、グアルーリョス国際空港を使った人は、ひときわ目を引く、日の丸を垂直尾翼につけた政府専用機を2機見たに違いない。世界最大の旅客機ボーイング747-400を改造した〃空飛ぶ官邸〃だ。もちろん、小泉首相の来伯に使われたもの。
 でも、なぜ2機か? 万が一故障した時のため、常に2機で行動する。
 「お風呂はあるんですか」と外務省の随行員に聞くと、「ないです」とのこと。「でも、首相のスイートルームにはシャワーがあるらしいですよ」とか。首相の「執務室」や「事務室」「会議室」などがあり、機内で記者会見も行われる。
 運航を担当するのは航空自衛隊千歳基地の特別航空輸送隊。つまり、スタッフはすべて自衛官であり、機内サービスを担当する客室乗務員も含め自衛官が制服で務める。
 戦争や大規模テロなどの緊急時における在外邦人の輸送にも使われるそうだが、ブラジルでは残念ながら(あり難いことにか?)必要なさそう。  (深)