11月10日(水)
【既報関連】ブラジル療育音楽ボランティア協会(頃末アンドレー理事長)生みの親で、東京ミュージック・ボランティア協会の赤星建彦会長と、夫人で協会理事長の赤星夛賀子さんが八日、ニッケイパラセ・ホテルで会見した。
赤星会長は今回の来伯について、「東京での実績を皆様にお伝えして、いいところや悪いところなどを指導したい」と語った。
二人は七日にサンパウロ市で行われた同音楽ボランティア協会主催の第十六回ドレミ音楽祭に参加。来伯は九年ぶり、七回目となる。
赤星会長は脳梗塞を二回倒れており、八年前には顔瞼ケイレンという瞼、口の筋肉、首の筋肉が下がり、不随運動のある病気をわずらった。一時は歩行も困難となったものの、療育音楽の効果で快方に向かっている。「ブラジルにずっと来たいと思っていた。果たせてよかった」。
一九七一年に赤星会長が始めた療育音楽とは、手を使うことで脳を活性化させる▽呼吸機能を高める▽リズム感覚の復活と養成――を柱としており、知的障害者や高齢者の心身の健康、身体機能の回復・維持に役立つとされている。
昨年、独立行政法人福祉医療機構の助成を受け、「痴呆高齢者への音楽療法の効果、脳波解析測定」を行った結果、その効果が医学的にも実証された
七日に行われた音楽祭に出席した感想について、赤星会長は「楽しいセッション(合同演奏)をさせて頂いた」と笑顔を見せ、「やはりブラジル人は感情の表現が日本の人と比べて豊か」と語った
会見後の歓迎夕食会では、赤星会長に対し、希望の家、日伯援護協会、音楽ボランティア協会の三団体から感謝状が贈られた。