日系グループ慈善促進協会=770人が慈善夕食会に協力=ボランティアで帰国者支援

12月2日(木)

 ボランティアで日系人やブラジル人に職業斡旋活動をしている日系グループ慈善促進協会(島袋中林レダ会長)は、十一月二十五日午後七時よりモエマ区のブッフェ・コロニアルで運営資金捻出のための慈善夕食会を開催し、丸橋次郎サンパウロ首席領事や上原幸啓文協会長ら七百七十人の有志が参加した。
 資金捻出の競売会には大竹冨江、若林和男、沖中ロベルト、アサミ・ブルーノ四氏などが作品を提供し、売上げを寄付した。
 同協会は九九年に求人斡旋や就職相談を通して、コロニアからの失業者救済をモットーに設立された。今回、団体として正式登録承認され、リベルダーデ区の東洋文化会館に本部を置いて、企業や個人からの求人、失業者や転職希望者、または日本就労希望者の相談を行なっている。また『ただいま、デカセギ』プロジェクトでは、帰国者の就職斡旋支援をしている。
 島袋会長は「我々日系人がブラジル人から尊敬され、誇りを持って生活できるのは、言葉もできない一世の努力のお陰です。しかし、子どもや孫がデカセギに行ってしまって寂しく留守番をしている一世の老人達や、デカセギ帰りで仕事が見つからなくて士気の下がっている人達が多い。それを支援するためにボランティア活動を始めた」と創立動機を述べた。
 加えて、「五年間で、八十代の老人も含めて七千人の就職を世話しましたが、活動を続けるためには後援者の協力が必要です。私の夢ですが、一世老人が日本の伝統的な工芸品作りなどに、好きな時間に好きなだけ働いて、その労働の代償にお小遣いを受取る『楽しみ』プロジェクトを立ち上げたい。でも、場所の提供やお小遣い支給の協力者がないと始められない」と説明した。
 「我々二世が一世に恩返しできることは限られていますが、少しでも楽しんで生きるモチベーションになれば嬉しいし、日本文化の継承にもなる」と支援を呼びかけている。
 東洋文化会館はリベルダーデ大通り365番。相談時間は平日午前九時から午後五時まで。問合せ電話11・3399・2404/3754。