恒例の絵画教室=児童対象に17日から=文協

1月14日(金)

 今年も十七日からブラジル日本文化協会で恒例の児童絵画教室が開かれる。一九五八年パウリスタ新聞社の主催でスタート。沖中正男、玉木勇治、福島近、間部学ら常に一線の画家が指導に当ってきた歴史がある。四十二回目となる今教室は二十一日まで続き、対象は五~十五歳。六七年から講師を務めている金子謙一さんは「自分の経験をできるだけ伝えたい」と多くの参加を呼びかける。
 教室出身者には多方面で活躍している人が多いと金子さん。「ほぼ半世紀前から児童向け絵画教室があったわけだから、やっぱり、日系社会は教育文化的にエリートなんだろうね」
 ただ、最近は相対的に非日系の参加者が増えつつある。勉強に忙しいのか、年齢が上がるにつれ日系男子生徒は減っていく傾向にある。「生徒もそうだけど、教えるこちら側の方も雑事に追われかつての画家のように鷹揚と構えてやれないのが残念」。そんな時代を反映し、例年十日間だった開催期間を今年から半分の五日に短縮した。
 授業は五~十歳までを金子さんが受け持ち、「絵を描く楽しみを伝える」。十~十五歳は二世画家の近藤直人さんが「将来プロとしてやっていく人にも役立つ技術」を教えるという。
 午前九時~正午。場所は同協会展示室。二十四、二十五日には作品発表会がある。八十レアル(材料費込み)。申し込み、問い合わせは事務局(11・3208・1755)まで。