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七夕祭りの普及へ拠点に=宮城県人会新会館が落成=式典に副知事ら400人=「さんさ時雨」合唱し祝う=リベルダーデ

1月25日(火)

 「仙台七夕祭りはこの会館を拠点に拡大してゆきます」。二十三日、母県からの全面的な支援を受けて完成した宮城県人会(中沢宏一会長)の新会館落成式がリベルダーデ区ファグンデス街の同会館で行われ、中沢会長はこう語った。新会館は県人会員の親睦の場であり、今やサンパウロの風物詩となった七夕祭り、その〃普及センター〃としても機能していく。式には四百人以上が出席。母県からも柿崎征英副知事、渡辺和喜県議会議長ら二十四名の慶祝団が駆けつけ、県人会と県との深い関係を印象付けた。

 南米大神宮の逢坂和男宮司による儀式で式は始まり、記念プレート除幕の後、新国(にっくに)良二新会館建設実行委員長が建設過程を報告した。
 新国委員長は慶祝団の一員として駆けつけた小学校時代の恩師・浅野圭介さんを前に「ともすればくじけそうになる私を支えてくださった恩師、浅野圭介先生に心からお礼を申し上げます」と、委員長として活動した二年間を回顧。
 椎の実学園合唱団が「七夕様」など三曲を披露した後、日伯両国の国歌、宮城県歌と続いた。
 中沢会長は宮城県、七夕祭りの発祥地・仙台市及び県内の各市町村、団体・個人から一億円を超える寄付があったと礼を述べ、「この建物は宮城県のものであり、仙台市そして市町村、宮城県民のものであります。そして、南米の宮城県人の拠り所ともなります」と語った。また、「地方文化を紹介し、普及してゆく役割がある」と県人会の役割を強調した。
 柿崎副知事は「会長、役員、会員の心がこのように素晴らしいものを作ったのでしょう」と賛辞を送り、「この会館をベースに、この地域の方々、国民のみんなで語り合える場にして頂ければ」と結んだ。
 また仙台市の佐藤政一収入役は「七夕祭りは日本文化が海外で定着した稀なケース。(新会館落成を機に)ますます盛大に開催されることを祈念します」とあいさつし、七夕祭りの発展に期待を寄せた。
 来賓で宮城県出身のサンパウロ総領事館の石田仁宏総領事は「後継者の育成、宮城そして日本文化の普及をさらに普及して欲しい。私も県人のはしくれとして出来る限り応援していきたい」と激励。これに応えるように同県人会青年部の佐藤裕香代表は「いかにブラジル文化の中に、素晴らしい誇りとする日本文化の影響を与え、ブラジル文化としていくかは私たちの努めと考えております」と力を込めた。
 続く、県連の高橋一水副会長は「移住というものに対して日本が目を向けなくなってきた今、このような立派な会館ができるということは我々コロニアの一員にとっても重要なこと」と語った。
 式典では、サッカーJリーグの「ベガルタ仙台」、プロ野球の「楽天イーグルス」、アニメ『仮面ライダー』の著者で知られる同県出身の漫画家石ノ森章太郎さんの後援会発足も中沢会長によって発表された。石ノ森章太郎さんは来年以降、日本祭りへの参加が期待されている。
 宮城県の民謡「さんさ時雨」を合唱した後、記念ケーキカットを行い、同県人会の大累一郎相談役の音頭で万歳三唱、式典を締めくくった。
 祝賀会は渡辺県議会議長の乾杯の音頭でスタート。参加者は慶祝団との親交を交えながら思い思いの時間を楽しんだ。
 式典を最後まで見守っていたサンパウロ市近郊グアルーリョス市在住の佐藤定子さん(88)は、「今まで会館がなくて寂しかった。やっぱり、自分の生まれた故郷の人が作ったというのはうれしいものよ」と満面の笑みを浮かべながら語った。

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