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香川県・日本人男性ブラジル人妻を軟禁?=伯字紙報道

2月16日(水)

 セアラー州内の港湾で電気技師として働いていた日本人男性と二〇〇三年九月に結婚し、昨年七月から日本で暮らしているアドリアーナ・ヤマモトさん(36)が、香川県讃岐市の自宅で軟禁されていると十五日付フォーリャ紙が報じた。
 同紙によると、男性は自宅に監視カメラを取り付けているほか、見張り番を置くなどし、行動を規制。生活費もほとんど与えていない。二人は八カ月の娘の親権をめぐり対立中で、来月法廷で争われるという。
 男性は実娘の親権を得る代わりに、帰国費用を支払うと主張。日本語が不自由で貯金もないヤマモトさんは、フォルタレーザ市に住む家族を通じブラジル政府に助けを求めている。ヤマモトさんは再婚で、前夫との間に生まれた三人の子供も自宅で育てている。
 母親のマルレーネ・レモスさんは同紙に対し、「二人は日本に着いて間もなく、不仲になった。昨年十二月からは別居している。男性は子供らを置き去りにして両親の実家に引っ越して監視を始めた」と経緯を説明。男性がヤマモトさんの電話を管理しているため、連絡が満足に取れない状況を嘆く。
 母親は弁護士を通じ、外務省と法務省に娘の調査を依頼しているが、十四日現在、両省から何の連絡も受け取っていないという。
 もし日本で弁護士を雇う場合、在日ブラジル大使館からは一万五千レアル相当が必要だといわれており、「娘にお金はない。帰国に一万八千レアルはかかるが、お金があったとしても監視されているのではどうしようもない」と、政府の協力を望んでいる。

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