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南米農業研修7期生開講式=コチア農業学校、累計8国214名に

4月13日(水)

 七日、サンパウロ州ジャカレイ市にあるコチア農業学校で、南米諸国からの第七期農業研修生の開講式が行われた。実際に入所したのは二月中旬で、研修はすでに始まっている。七期生はパラグァイ、ボリビア、ペルー、チリ、ブラジル五カ国からの二十八名。ブラジル国内ではセアラ、ゴイアニア、マラニオン、サンパウロ四州からの十六名だ。サンパウロ州ではアララクアラ、バストス、グァタパラ、レジストロなど日系移住地のある地域からも来ているが、二十八名全員が非日系子弟だ。
 この研修プロジェクトは、オイスカ・ブラジル総局(高木ラウル会長)が米州開発銀行(本部・ワシントン)の無償資金協力を得て、コチア農業学校の運営母体であるコチア農業教育技術振興財団と連携して二〇〇〇年から実施している。研修期間は十二月まで。〇四年八月に入所した六期生も在籍しており、現在は五十名を越える若者たちで活発な雰囲気となっている。
 全寮制で、寮は日本政府の草の根無償資金の助成を得て建設された。構内にある環境教育センターの建設には、経団連自然保護基金の支援を得ている。五月一日に学校で行われる「第四回メロン祭り」では研修生たちが総出で来訪者を応対することになっている。
 今回の七期生を含めて、アルゼンチン、パラグァイ、ウルグァイ、ボリビア、チリ、ペルー、コロンビア、およびブラジル八カ国から累計二百十四名の研修生が実践指導を受けており、コチア農業学校が実質的に南米広域の農業後継者人づくりセンターの一つとなりつつある。
 卒業生のうち、すでに六名が日本での現場研修を終了し、さらに六名が今月二日に日本に出発した。日本での研修期間は十一カ月。
 コチア農業学校では、菅原エドワルドさんや佐々木エジガルドさんら日系人が指導の中核となっているのが特徴で、南米流「国際協力」となっている。

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