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佛心寺に谷口師範=全国で詠讃歌講座

6月9日(木)

 曹洞宗南米別院佛心寺が例年実施する梅花流(ばいかりゅう)詠讃歌講座が今年も行われる。
 指導のため、北海道の暁星山大悟寺から谷口充洋副住職がこのほど来伯。谷口師範は約二週間の滞在中、サンパウロ州各地を中心に指導を行うほか、十八日から二十日までリベルダーデ区サンジョアキン街の佛心寺で講座を開く。谷口さんとともに、同寺の新しい国際布教使として着任した越賀道秀さんが、あいさつのため本紙を訪れた。
 「梅花流」は曹洞宗の御詠歌の呼称。検定試験で二級以上に合格した人が指導者の資格を持つが、現在、日本で資格を持つ人は六十二人だという。谷口さんは今回が初めての来伯だ。
 「到着したばかりですが、まだ異国感を感じないですね。毎年指導で日本国内を回っているよう」と第一印象を語る谷口さん。「こちらの生活や文化を教わるとともに、今回の指導を通じて、仏教の素晴らしさを再認識したい」と抱負を述べた。
 滞在中はサンパウロ州内各地、ローランジアなどで講義を行うとともに、十八日から二十日までリベルダーデの佛心寺で指導を行う。
 希望者を対象に十八日は午後八時から、十九日は午後一時半から六時、二十日は午前九時から午後二時半まで開催。同午後三時から閉校式を行う予定だ。
 新しい布教使として着任した越賀さんは兵庫県出身の二十九歳。このほど福井県の曹洞宗本山、永平寺での修行を終え着任した。任期は四年間。総監の補助等の業務に携わる。
 「日本で聞いたことと現実は違います。これからです」と越賀さん。「人や家族の価値観が変りつつある今、どうやって宗教というものを捉えてもらえる布教ができるか。ここで学びながらいろいろと吸収したいです」と着任の抱負を語った。

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