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6月15日(水)

 日系三世の演歌歌手、南かなこが先週末、札幌の第十四回YOSAKOIソーラン祭りに歌手として初めて出場した。苫小牧市のチームが「かなこの浜っ娘ソーラン」を演舞曲として起用したことが縁になった。十三日付け中日スポーツ紙は「故郷の〃リオのカーニバル〃さながらに熱い盛り上がりを見せる北の地の祭典に、南も大感激。チームメートに交じって派手なパフォーマンスを見せ『私の歌で踊れたなんて、最高です! 夏は全国の祭りを、かなこ一色に染めたい』と張り切っていた」と伝えた。さあ、サンパウロ市のYOSAKOIはどう盛り上がる?
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 ブラジルの「移民の日」にあたる十七、十八両日、サンフランシスコのカリフォルニア大バークレー校のホールで、歌舞伎「近松座」(三代目中村鴈治郎主宰)の公演があるそうだ。演目は近松門左衛門「曾根崎心中」、岡村柿紅「棒縛」。ブラジルで公演が成らないのは、遠いせいか、入場料か、〃政治力〃不足のせいか。ちなみに米国のチケットは四段階、四十、六十五、九十、百二十五ドル。歌舞伎を鑑賞したいブラジル人の層はひところより、ぐんと厚くなっていると思われるが。
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 日本人夫婦が十三日、結婚六十年を記念して援協、老ク連、憩いの園に対し各千レアルずつ寄付した。畑野義明さん(84)と、ふきさん(80)だ。義明さんは熊本県生まれ。一九三五年に渡伯し、モジアナ線ツッパンに入った。「これまで記念の節目にはフェスタをやってきたが今回は寄付を思い立った」。二人は照れながら、援協事務局に伝えたそうだ。援協は二十六日、お見合い会を開く。これまで九年間三十回近く実施し、ゴールインしたカップルもいる。将来、畑野さん夫婦のような形で、恩返ししてくれる二人も出てくるかな?