遊びながら漢字学習を=堤さん=副教材づくりに取り組む=日本語教師らと共同=主にこどもを対象に

6月30日(木)

 遊びながら漢字学習が出来る副教材が欲しい──。JICAの研修を終えて、先ごろ帰国した堤多聞エルナンドさん(27、二世)=サンパウロ市在住=が、ベレーン市(PA)の日本語教師らと共同して、コンピューターを利用した漢字の副教材つくりに取り組んでいる。主に子供を対象にしたもの。ゲームやイラストを多用し、親しみやすい内容になりそうだ。
 堤さんの専門は、広告・マーケティング。二〇〇四年四月から〇五年三月まで、東京都の蒲田工学専門学校WEBデザインやCGなどについて研修を受けた。〃卒業作品〃に、漢字の副教材を選んだ。
 「日系人の日本語学習者が、減少していると聞いていた。日系社会のために、貢献出来るものは何かと考えた」。幼いころから日本語を学んできた堤さんは、「時代に合わせて内容も変えていかなければならない」と力を込めて語る。
 教材づくりのヒントは、訪日前に通った英語学校から得た。マルチ・メディアを多用。インターネットを使って宿題などを済ませることが出来た。「日本語学校でも、同じシステムを取り入れたら効果的だ」という。
 ベレーン市に派遣されている青年ボランティアなどとチームを結成。知恵を出し合った。堤さんは、デザインやコンセプトを担当している。未完成で、まだ公式に公開していない。ゲーム感覚で、成り立ちや使い方などを学べる内容になっている。
 「販売方法なども未定だが、CD―ROMの形になるのが有力案の一つです」と明かす。実は、ソフトを購入するのに多大のコストがかかるため、後援者、後援企業などを募集中。「日本のソフトは数十万円するので、負担が大きいんです」と多くの協力を呼びかけている。
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