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■ひとマチ点描■日語教育支えるオムレツ

7月20日(水)

 様々な食べ物を売る屋台が沿道を埋め尽くした「バストス卵祭り」会場。人気はやはり、ブラジル国内有数の鶏卵生産地バストスならではのオムレツだろう。
 バストス日系文化協会日本語学校の父兄、生徒、教師たちがフライパン片手に大奮闘。2万個以上の卵、各150キロのチーズ、ハム、トマト、玉ねぎ、200束の青ネギを使用、約8千個のオムレツを販売。売り上げは1年間の学校運営費となる。
 これらの材料は全て寄付によるもの。市内養鶏家や企業が、同地での日本語普及を支える。
 雨と寒さにたたられた、17日最終日の夜。立ち上る湯気に食欲をそそられ、白い息を吐きながら食べるオムレツの味はまた格別だ。
 「まあ、これで1年間、教材は大丈夫でしょ」。笑顔を見せるのは、エプロン姿で作業する同文協日本語部長の大高治夫(68)さん。55年来伯。半世紀が経った今、ブラ拓製糸会社に勤めた同船者35人の最後の1人だ。
 大高さんが主に携わったのは、撚糸部門。単糸を2本以上合わせ、撚(より)をかける技術がその専門。撚糸機も日本から運んだ。
 「僕の日本語学校での仕事?小使いですよ」と謙遜しつつ、バストスの地で日本語継承という糸にしっかりと撚をかけ続けている。         (剛)

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