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ブラジルで夢探し=青少年4人が来伯=盛和塾が協力

2005年8月30日(火)

 京セラの名誉会長、稲盛和夫から経営哲学などを学ぶ企業家らで構成される日本の盛和塾が協力するチャリティ・イベント「夢のかけ橋プロジェクト」(山田百合子実行委員長)の一環で、稲盛氏の著書「君の思いは必ず実現する」(2004、財界研究所)の読書感想文コンクールで優秀賞・特別賞に輝いた青少年四人が十八日に来伯し、ミナス州の山田農場などを視察した。
 この企画は盛和塾のメンバーでイベント企画会社社長の山田さんが、「多くの子供たちが夢を持つことの大切さに気づき、夢に向かって行動を起こしてくれたら」と、昨年五月のアイルトン・セナの十周忌にちなんで始めたもの。
 セナは生前恵まれない子供のための寄付をしており、死後も基金がその遺志を守っている。山田さんは以前から仕事を通じてセナとつながりがあり、彼の精神を伝えようと、今回のスケジュールにもセナの墓参りが組み込まれた。
 感想文優秀賞・特別賞の副賞としてブラジル体験旅行が実施されるのは今年が初めて。同じく盛和塾メンバーで、バナナ農場を経営する山田勇次さんの協力で実現した。
 今回ブラジル体験旅行に参加したのは野添昭子さん(19、鹿児島)、野上田紗希さん(13、鹿児島)、山本伸一さん(兵庫・13)、久保舞林さん(10、鹿児島)の四人。
 野添さんは福岡県の薬科大学に通う大学一年生。祖父の入院を通して病院で感じたことや、自分が幼いころから続けるスケートで学んだことを書いた。
 山本さんは養護施設でこの本を薦められた。「小学校のころいじめられていたが、くじけないで意志を通したらいつのまにかいじめられなくなっていた、そうした体験を書いた」。
 ブラジルについては「田舎だと思っていたけどすごく都会的なところもある」と感想を話した。
 四人は十九日から二十三日までを山田農場で過ごし、二十四日にサンパウロ市内を見学、盛和塾での送別会に参加し帰国した。
 このブラジル体験旅行の模様は映像としてまとめられ、インターネットで配信されるほか、日本の教育機関などにDVDで配布される予定。
 夢のかけ橋プロジェクト、ウェブサイトwww.yumenokakehashi.net。

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