56年2月6日サントス着港――=渡航50周年記念同船者会を=世話人ら=「孫連れて集まろう」

2006年1月13日(金)

 一九五六年二月六日にサントス港に着港した、オランダ船チチャレンガ号の同船者会が二月五日午前十時から、マイリポラン市の別荘「グランジャ・イッペー」で開かれる。渡伯五十周年を記念して企画された。十日午前に来社した世話人の板谷正一さん、河村武夫さんらは「一人でもたくさんの人と再会して、思い出話に花を咲かせたい」と多くの来場を呼びかけている。
 同号の同船者数は約七百人。横浜、神戸、沖縄で船に乗り込んだ。沖縄からはボリビア移民が目立ったという。
 西回り航路(大西洋周り)で五十三日~五十四日の船内生活を共に過ごした。香港、シンガポールなどに寄港。各港で下船して市内観光も楽しんだ。画家の中嶋岩雄さんは「香港でマージャン牌を買ったのが、心に残っています」と懐かしむ。
 船内ではほかの移民船同様に、赤道祭や運動会を企画した。西本願寺の僧侶が中心になって、幼稚園も行った。「船内生活が終わりに近づくころ、船側の主催で家長を集めての食事会が催され、豪華な料理が振舞われたんですよ」と板谷さんら。
 着伯後、散り散りになり、渡伯二十五周年の時に初めて、同船者会を開いた。出席したのは、約七百人のうち約三十人に留まった。レストランで開いたこともあり、時間に追われて再会をゆっくり喜ぶ余裕もなかったという。
 五十周年の今年は会場をサンパウロ市近郊の別荘に移し、積もる話しに花を咲かせたい考えだが、多くの連絡先が分からないのが実状だ。三人は「別荘内には、テニスコートやプールなどがあります。子供や孫を連れてきてほしい」と話している。
 問い合わせ先は、11・5058・0170(板谷)、6743・8077/6748・5805/6748・1800(河村)。