東西南北

2006年1月17日(火)

 モルンビー大通りとサントアマロ大通りの交差点で信号時間と歩行時間のテストを行った。成人が横断に十四秒を要すところを、青信号は五秒しか待たないことが判明した。パウリスタ大通りの場合、青信号は舗道から中央分離帯までの時間しか歩行者に与えられていない。一方側から他方側まで全部を横断するには、走るように信号の待ち時間が設定されている。道路横断で車に跳ねられ死亡した犠牲者は〇五年、三〇%が六十歳以上であった。
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 ヴィラ・マリア少年院は十五日、収容者の母親による定期訪問を禁じた。少年院事務局は、十二日の脱走未遂事件で懲罰のため訪問を禁じたと弁明。収容者父兄会は十六日、訪問禁止が違法行為であるとし事実解明のため裁判所の介入を求めた。脱走を試みた少年らは十二日鎮静後、軍警特殊部隊によって拷問されたらしい。拷問のあざ跡が鮮明な十四日、誰にも見られないため訪問を禁じたと父兄が訴えた。
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 南極観測隊のブラジル基地は、千万レアルの予算に対し七〇%しか交付されないため安全確保ができないと閉鎖する予定となった。これまで二十二年間に行った海洋資源や気象観測の調査活動は、無に帰する可能性が出てきた。南極観測は一九八二年、二十八か国の参加により平和目的の南極観測協定が結ばれた。南極は國際管理化に置かれ、各国は調査分担をしている。要員は二十五人が学者、二十五人が保全要員、十人が海軍士官で構成され、この中から二十人が越冬する。
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 ブラジルで四年間に、児童向け意欲抑制剤の売上げが九四〇%も激増したとスイスの調査機関が発表し、国内有識者のひんしゅくを買っている。元気過ぎて精神集中が出来ない子供や親のいうことを聞かない悪童の去勢剤らしい。少年時代は特異の才能を発揮しても、二十歳になるとタダの人になるという見方から、児童の意欲抑制に専門家から賛否両論がある。医師が診断を行っても、どこまで病的な注意散漫かエネルギーの発露か判断が難しいという。