文協定款=理事会に下駄預ける=上原会長=改正案・意見書受け取り

2006年1月21日(土)

 【既報関連】十九日午後五時、ブラジル日本文化協会(上原幸啓会長)の会長室で、定款改正委員会の原田清委員長から改正案と、直接選挙支持派の意見書約五十通の入った封筒が上原会長に手渡された。大原毅、小川彰夫両委員も立ち会った。
 原田委員長は公聴会後に送付されてきた意見書に関して、「我々委員会は価値を認めない。しかし、理事会にとっては異なるだろう。より広範な議論が行われるほど、総会での混乱は少なくなる」と語った。
 定款の改正案は全十六ページで、〇五年六月の民法再改正に適用させて二十七項目を変えた。十二月二十二日に始まった同定款改正委員会は年末をはさんで一カ月以内で提出という〃突貫工事〃だった。
 上原会長は「理事全員に改正案のコピーを配り、審議したい」と慎重に対処することを強調。意見書の入った封筒に関しても「理事会にはかりたい」と、さらに下駄を預けた。
 その後、午後六時から第六十四回定例理事会が会議室で行われ、定款改正委員会の大原毅氏から改正点の詳細が説明された。
 間接選挙に戻すこと、評議員の任期を三年に短縮して毎年五十人ずつ改選、委任状を十人から二人へ、社会福祉理事職の新設などが提案されたが、理事会内で特に議論はなく、小委員会を設置して、さらに議論を煮つめることになった。
 定期総会は四月八日に予定されているが、定款改正には臨時総会を招集する必要があることから、その期日を含めて今後検討されるもようだ。
 なお、同理事会では文化祭り(旧文協バザー=秀島マルセロ委員長)でリッファを廃止することも決められた。これは、支援団体からの寄付などにつぐ主要な収入だっただけに、どう代替財源を模索するかが今後の焦眉の課題となった。
 通常は三月の週末一日のみ開催だったが、昨年の創立五十周年の余波で時期がずれ、今年は五月二十~二十一日の二日間開催される。昨年から若手が中心の委員会となり、文化祭りと名称を変え、館内全体を使って多彩な文化イベントを行うようになり、一万人以上の来場者を数える文協有数のイベントとなった。
 その他、伝田英二会計専任理事が音楽委員長職を辞し、杓田美代子副会長が兼任することになった。午後九時半ごろ閉会し、二十六理事中十六人が出席した。