バストス「言葉」の様変わり=日本語の全くない新年会=プロの司会者迎え賑やかに=昨年頑張った若者らを表彰

2006年1月25日(水)

 バストス日系文化体育協会(真木勝英会長)の新年宴会が二十一日、午後七時半から同会館で盛大に行われた。同地は戦前造成された移住地のため一世はすでに少なくなっており、二、三世が活躍している。その意味もあって、会は全てポルトガル語で進行。会場には、ナタリーノ・シャガスバストス市長、豊島重幸副市長をはじめ約五百人が集まり、新年を迎えるにふさわしい祭りとなった。
 司会には地元ラジオ局のプロのアナウンサーを招待。子どもカラオケ大会では、全伯カラオケ大会子どもの部、チャンピオンの伊藤タイースさん(12)も着物をまとって出場。その他の子どもたちも演歌を熱唱した。
 バストスで去年一年間活躍した人たちへの表彰式も行われた。そろばん全伯一位の成績を誇る土居ダニーロさん(16)や、書き方・漢字部門で優秀な成績を収めた沖エリカさん(14)、バストス野球チームなどに真木会長から表彰状が授与された。
 また、今年百歳を迎える竹原よし子さんには感謝状が贈られた。
 インターネット上に移民史料館を再現しようと計画している「移住資料ネットワーク化プロジェクト」の調査のため、この日ちょうどバストスを訪れていたJICA横浜の小池芳一主査らも会に参加。「非日系人が増え、日本語継承問題が叫ばれているが、日本人会がしっかりしていれば大丈夫だと、この会に出席して思った」と感想を話していた。ブラジルの各移住地をはじめ、ボリビア日本人移住地にも視察に行く予定だ。
 真木会長は「今年、一番客 さん多かった気がする。今年は太鼓グループもつくりたい」と今年への抱負を語った。
 会場では婦人部手作りの料理が振舞われ、来場者を喜ばせていた。